戦国BASARAかってに外伝
□竜と黒鳥
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私と奴との関係は、舞い散る火の粉と共にある。
『奥州筆頭』伊達政宗とは昔からの馴染みだ。
幼なじみとは違う。
男と女とも違う。
強いて言えば、“友”のようなもの。
それも、舞い散る火の粉と剣戟の閃きがよく似合うような“友”だ。
奴が全てを斬り裂く刃なら、私は舞い散り燃え上がる火花。
戦場を駆る蒼き竜と、舞い飛ぶ黒鳥。
そう――
我らは“戦友”。
幼なじみでは足りなく、
男と女のように甘く優しいものでもない。
けれど確かにある“絆”。
火と、硝煙と、刃の閃きに彩られた“絆”。
甘くはない。優しくもない。
けれど、何故だか心地良い“絆”だ。