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□三強の真の姿
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私の通う立海大付属には三強と呼ばれる人達がいる。
キャァー
その3人が歩くだけでこの騒ぎ。
「朝から幸村クン見れるなんて最高ぉ!!」
「柳クンも相変わらずよねぇ〜」
「いやいや、真田クンだって…」
とまぁ…学年問わずの人気者なのだ。
しかぁーし、私には神の子でも参謀でもなく皇帝なんてもってのほか。
彼らは別の生き物にしか見えないのです!!
『ってなコトで、私が思う3人は凄いのだよ。丸井クン』
「ってなコトってどんなことだよぃ? 意味わかんねぇ」
『これだからブタは…仕方ない説明「ブタじゃねぇ、ブン太だ」
『はいはい。で、聞くの聞かないの?』
「聞く…」
『んじゃぁ、まず幸村クンからね』
「おぅ」
『幸村クンは神の子なんて呼ばれてるけど…大魔王サマだよね』
「大魔王?」
『うん。入院中は病弱だったから大人しかったけど…退院してから黒さ増しちゃったじゃない?』
「……」
『私が思うに…もともと大魔王で入院時にHPがなくなって弱っててホワイト幸村になってただけであって、HPが回復した今、大魔王に戻っただけなの。だから元々、真っ黒なんだよ。そして神の子なんかじゃない!! 大魔王の子なの。ね、ブン太もそう思うでしょ?』
「…お前…よくそんな長いセリフ噛まずにいえたな…ってか幸村クン聞いてたたら殺されんぞ」
「丸井。俺が何だって?」
「…何でもないぜ…」
『あ、幸村クンいたんだ。じゃ次は真田クンね』
「……」
「何の話をしてるんだい?」
『ん? 聞きたい?」
「幸村クン…止めといた方が「俺には聞かせられない話かい?」」
『アハハ…幸村クン。今日も爽やかだねぇ〜。今話してるのは私の思う君達だよ』
「……」
「君の思う俺達?」
『聞いてれば解るって』
「聞きたくねぇ…」
「聞かせてもらおうか」
『りょうかーい。真田クンはねぇ…ケルベロスかな?』
「人間でもねぇのかよぃ」
「真田ケルベロス? 面白いこと言うね」
『理由は簡単。だってよく「たるんどる」って吠えてるじゃない?あ、でも…この吠え方…聞いててうざそうだよね』
「お前…ひでぇよ…」
『飼い主はもちろん幸村クンね』
「俺?」
『うん。だって…真田クンを黙らされるのは幸村クンしかいないからね(笑)』
「あんなおっさんくさいの飼いたくはないなぁ…」
『じゃぁ、最後に参謀の柳クン』
「…まだあんのかよぃ…」
「柳?」
『柳クンはメデューサ!! 柳クンの開眼した目と合ったら石になりそうだから。それに…開眼した柳クン怖いイメージだからね。みんな凍り付くのさ(笑)』
「…お前って怖いもの知らずだよな」
「俺達が嫌いなのかい?」
嫌いじゃないよ。
ブン太にはヒドいって言われたけど…
だってこんな風にしか見えないんだから仕方ないよね。
そろそろ柳クンの目が開眼しかけてるし逃げなきゃだね。
『アハハ。そんなことないよ。思ったこと言ってみただけだから気にしないでね。じゃぁ、私そろそろ教室行くね(笑)』
「あいつ…言い逃げしやがった」
「丸井、後で覚えといてね(ニコ)」
「……逃げてぇ…」
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