期間限定

□あの人に聞いてみよう!!
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ツナは途方に暮れていた。

「ココどこ…?」
「ガゥ…?」

相棒(?)のナッツも耳を下げて、ツナの足元で情けない顔をしている。

シャンデリアの光がやけに眩しい。


なにかのパーティー会場のようだった。

天井にはきらめくシャンデリア。
ぐるりと囲む大きなテーブルには見たこともないような御馳走。
着飾った紳士淑女。

パジャマ姿の自分がいていい場所じゃないと思う。
心細さを和らげようと、ナッツを抱え上げてぎゅっとした。

楽しそうな笑い声がツナを嘲笑うようだった。


…よく聞けば、そんな事ないし。聞き覚えのある声だったんだけどネ。


「十代目〜!」
「ツナ〜!」
「ツナさ〜ん!」
「ボス…」

「え、みんなどうしたの?」
ツナは見知った顔にほっとしながらも、みんなの嬉しそうな様子に疑問符を浮かべた。

しかも、みんなカッコイイスーツや可愛らしいドレス姿だった。

「十代目おめでとうございますっ!!」

「えっ、なに?!」

右腕(予定)の満面の笑顔にツナは思わず身構える。

彼が喜んでいる時は大抵ツナにとってろくでもない事が多い。

「ツナの活躍を影ながら応援してる、このサイトがめでたく三万九千ヒットを記録したお祝いのパーティーだゾ。」

いつの間にか頭の上にいたリボーンが説明した。

「へー。
ありがとうございます?」

「なんで疑問形なんだ。
しかも、なんだそのしょぼくれた格好は?」

「気付いたらここに居たんだからしょうがないだろ?」

「しょーがねーなー、優しい家庭教師様がなんとかしてやろう。」

小さな家庭教師はニヤリと笑いながら、優しくささやく。

「ど、どうする気だよ?」

ツナは再び、身構えた。
この家庭教師がこう言った時は大抵ろくでもない事に巻き込まれる。

「そおっれっっ♪

アインスッ

ツヴァイッ

ドライッ☆」


どっかで聞いたような呪文をリボーンが唱えると、ツナはピンクの煙に包まれた。

「うわっすげーっっ!!」

目を開けたツナはくたびれたパジャマ姿からビシッとしたダークカラーのスーツ姿になった自分に驚いた。

一部始終を見ていたみんなから拍手と喝采が贈られる。

「ガゥッ!」

「ん?うわ!ナッツ可愛い!!」

よく見るとナッツもツナとお揃いのスーツ姿になっていた。
こうなると完全に愛玩動物。

「凄いなー。
なぁ、リボーン?」

「なんだ?」

「お前やっぱり悪魔だったんだな?」

よく見るとツナとナッツはお互いを抱きしめ合ながらガタガタしていた。

「やっぱりとはなんだ、やっぱりとは。
まぁ、いい。
お前にはあるミッションに挑戦してもらう。」

「パーティーじゃないのかよ?!」

やっぱり裏があった!とツナは逃げ腰だ。

「ビビんな。
お前には“ある人たち”にインタビューをしてもらう。」

「インタビュー?」

「そうだゾ。
とあるマフィアのボスとその奥方だ。
くれぐれも粗相のないようにな。」

「何それ?!どっかのボス?!俺怖い人に会うのヤだよっ!!」

「大丈夫!怖い人じゃないから♪」
「ハルちゃんみたいに上手く出来るか、自信ないけどがんばろうね、ツナくんっ!」

「ミナに京子ちゃん?!」

ミナはともかく京子ちゃんも一緒なの?とツナは目をむいた。

ちなみに、二人とも可愛らしいドレス姿に大きなマイクを持っている。
ツナは二人のマイクを見て自分も同じマイクを握っていた事に気がついた。

リボーンは最初からそーゆうつもりだったらしい。

「よし役者が揃ったな。
それじゃ『三万ヒットアンケートで貰ったコメントの“夢落ちでいいので未来現在の沢田親子込みの参万ヒットのパーティーでのインタビュー”が面白そうだったのでやってみました☆』の会を始めるゾ」

「「はーいっ!」」

女子二人は仲良く元気良く手を挙げた。

「えぇ?
タイトルが長い上に、前置き長すぎだろーーっ!!!」

ツナのツッコミはとりあえずスルーの方向で☆



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