期間限定

□言い足りないから、もう一度。
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「「「「お誕生日おめでとうー!!!」」」」

「ありがとう…」

守護者や居候や友人に囲まれて、ツナははにかみながらもお礼を言った。

「ツナ!これスクアーロが持って来たマグロで作ったんだ食べてくれよな!」
山本がニコニコしながら店の奥から料理をガンガン運んで来た。

「ありがと、山本。親父さんも俺の為に店使わせてくれてありがとうございます。」

「なぁに、いつも武がお世話になってんだ。これくらいお安い御用ってもんよ!!」

山本のお父さんが笑いながら答えた。

「十代目!お誕生日おめでとうございます!受け取って下さいっ」

獄寺はそう言って大きな白バラの花束を差し出した。

「この前は、俺が車に撥ねられたせいで渡せなかったんで、そのリベンジです。」

そう言えば、昨年彼の血で白バラが赤いバラになっていた気がする。

「あ、ありがとう。」

「獄寺さん分かってませんね!ツナさんっ、ハルのも受け取って下さいっ!」

そう言ってハルも花束を差し出した。

「お前も花束かよ、しかも同じバラ。」

「よく見て下さいっ!ハルのはオレンジですっ!ツナさんの色です!ツナさんの大空の炎の色です!!
ツナさんおめでとうございます!」

「あ、ありがと。」

獄寺とハルの花束でツナの両手は塞がった。

昨年は入院先のベッドの上で迎えた誕生日。
今年はこんなにたくさんの笑顔に囲まれて過ごすことが出来るなんて…ツナはちょっと目頭が熱くなる。

二人から受け取った花束に顔を埋める。優しい香りが鼻孔をくすぐった。

「どうしたツナ?」

リボーンが低い位置から声をかける。

「なんでもないよ。
ありがとな、リボーン。」

「ご馳走が冷めちまうぞ。」

「うん。
さぁ食べよう!」

パーティーは始まったばかり。


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