REBORN
□甘党の理由
1ページ/6ページ
クリスマス前日。
たくさんの家族やカップルでにぎわう商店街を、私とツナは明日沢田家で行われるクリスマスパーティーの買い出しのために、両手に荷物を抱えて歩いていた。
『お…重いね…』
「ったく…リボーンのやつ、人のことこき使いすぎ…」
疲れきった顔で商店街を歩く私たちの姿は、とてもじゃないがデート中の恋人同士には、見えないだろう。
…予定なら、私とツナも、さっきから視界にちらつくカップルたちのように、楽しくショッピングでもしているはずだったのだが。
“ボンゴレ式クリスマスパーティーを開催するぞ”
ツナの家庭教師をしている赤ちゃん・リボーンの突然の発言によって、その楽しい予定は打ち砕かれてしまった。
しかも、その提案に不安を覚えているのは私たち二人だけで、その他の皆さんは大喜び。
大張りきりで準備を進めている。
私たち二人は最後まで抵抗を続けたがリボーンは受け付けず、最終的には買い出しに蹴りだされてしまった。
不満はものすごくあったが、反撃する力も勇気もない私たちは仕方なく、言われた通りありえない量のお菓子やらパーティーグッズやらを買いあさるハメになってしまった。
『うぁ――――……疲れたぁぁぁ!!!』
しかし遂に力も尽き、大量の荷物を地面に置いて座り込んでしまった。
「ほ、ほんとごめんな?茜……。俺ん家の事情につき合わせて…」
ツナも荷物を置き、心底申し訳なさそうな表情で謝ってくる。
…その顔は、反則だと思います。
『ううん、それはいいよ…もうここまできたら楽しんでやるさ!!』
リボーンに逆らえなかったのは私も同じだし…楽しまなきゃ損よね!!
「そうだね…ありがとう!…けど、いい加減疲れたよな。うーーん……あ、そこのケーキ屋寄ってく?」
『うん!!』
私たちは、二人とも甘党。特にツナは、ヒマさえあれば甘いものを口に入れている。普段はあまり食べないほうなのに、甘いものになると その胃袋何?四次元ポケット?ってくらい入る入る。
…なのになぜ太らないのか、私は不思議でたまらない。
.