GIRL

□Halloween Day【裏】
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「今日何の日か知ってるか?」

只今夜の八時、忍足のマンションで食事も終わりまったりとテレビを見ていた忍足の腕の中でそんな問い掛けをしてくるのは付き合って半年になる跡部景吾。

「ん?今日?」

今日の日付は10月31日、二人の誕生日はもうとっくに終わったし、一体何の日だっただろう。頭にハテナを浮かべ考えている忍足に彼女は振り返り言う、

「今日はハロウィン。」

そう言われてみればそうだ、10月31日はハロウィン。しかし本来日本ではあまりピックアップされないイベントだ。海外から流れてきたクリスマスやバレンタインに比べると流されやすいそのイベントに食い付いた彼女、何か企みがあるのだろうか。

「ちょっと待ってろ。」

そう言って鞄から紙袋を取り出すとリビングから出ていってしまう。
忍足には彼女の行動がまったく理解できず出ていった扉を見つめていた。
数分後、開けられた扉の先には黒く丈の短めなキャミソール型のワンピースに黒のブーツ、頭には黒のトンガリ帽子を被った跡部が立っていた、まさに魔女っ子といった感じだ。

「景ちゃん?どないしたんその格好…」
「Trick or Treat?」
「‥‥?」
「Trick or Treat…何かくれなきゃ悪戯するぞ。」

そう言って忍足の膝の上に座りキスをしてくる。

「どないしたん!?」

普段彼女が自分からキスを仕掛けてくる事は殆どない、忍足は驚いて固まっていると彼女はニッと笑い、

「悪戯するぞ」

それだけ言って忍足の首筋へと顔を埋め吸い付く、

「あ、コラッ!」

明日は体育だってあるし部活もある、キスマークなど付けていってはクラスの奴等にからかわれるだろうし、忍足と跡部は学校でも有名な美男・美女カップルだ。こんな“昨夜エッチしました”と公表するような格好で学校に行っては跡部が男たちにやらしい目で見られて、仕舞いには危ない妄想までされるかもしれない。心配性の忍足はそんな心配までしだす始末。


そんな彼氏の事など露知らず跡部は彼の胸元を露出させ胸の突起へと吸い付いた、

「…くっ…景吾……?」

忍足はまだ彼女の行動が読み取れず、あたふたしながら次の行動を待った。そんな忍足に彼女は言う、

「お前も悪戯しろ…」

恥ずかしそうに言うと顔を伏せてしまった。どうやら自分ばかりやる気なのではないかと恥ずかしくなったようだ。彼女のあまりの可愛さに鼓動が早まる。

「景ちゃんの魔女っ子姿かわええね」

ふふっと微笑み太股をさわさわと撫で始める。

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