GIRL

□love you
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家に帰りベッドでごろごろ時間を潰したり授業の予習をしたりと暇な時間を過ごしていると携帯に一本の電話が掛かってきた、相手はもう一人の幼馴染宍戸亮。彼からはよく電話が掛かってきて目的もなく世間話をする仲だった。
いつものように取り留めもなく会話していると、彼にこんな事を言われた、

「俺のクラスに関西人が編入してきてよ、なんかそいつマジ気に入れらねぇの。女にチヤホヤされやがって、ちょっと背が高くて顔がいいからって…」

不満そうな声を漏らす彼に苦笑しつつ、慈郎に言われた事を思い出した。

「そいつお前のクラスだったんだ。」
「なに、跡部知ってんのか?」
「いや、慈郎に聞いた。俺もまだ本人に会った事はねぇよ。」
「そうか、近づかない方がいいぜ。あいつぜってぇ危ねぇ。」

なんの根拠も無しにそんな事を言うのは宍戸らしいと思いながら“はいはい”と軽く返事をして電話を切った。

今日はやたらと疲れていたのかそのまま眠ってしまう、明日は中等部初の授業開始だ。
部活はやはりテニス部にしようか、それとも慈郎や宍戸の居る男子テニス部のマネージャーにしようか、そんな事を考えながらこれから始まる学校生活の不安と期待を胸に明日を待った。


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