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□cat and dog
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「犬と猫、どっち派?」
ロックオンから唐突に問われたのはそんな下らない質問であった。
cat and dog
僕はその質問の真意を探ろうとしたけれど、この人にはこれと云って真意はないのだろう。
日常、何処にでもある他愛のない会話だ。
「僕は、犬派ですかね」
前々から、雑誌を開いては安らぎを貰っているのは沢山のマルチーズが戯れている写真であった。
それをふと思い出して、自然と頬が緩んだところでロックオンは意外そうに口を挟む。
「意外だな、」
「どうしてです?」
心底驚いたのか目を丸くして“意外だ”と繰り返す。
僕がその理由を問う前に、
「なんですか、ロックオン」
不機嫌な声音が鼓膜を揺する、僕とロックオンの傍らには食事中の美人が居たことを忘れていた。
「いや、なんでも…」
僕の解答に驚き、ロックオンは斜め前に座っていたティエリアを見つめてしまっていたのだろう。
なるほど、確かに…
「やっぱり僕、猫派かも知れません」
「そうだろう?」
僕とロックオンは顔を見合わせて笑った、その姿に眉を寄せているティエリアはまるで不機嫌な仔猫のようだと思った。
(因みに、俺も猫派だぜ)
そう言って彼の指差す先には聞き分けのない年少マイスターの姿があって、僕は思わず納得してしまった。
end
20081011
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