G00V

□深紅に堕つ
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潜入したパーティーで、リボンズ・アルマークと云う男が近づいてきた。
彼はイオリア・シュヘンベルグの計画を実行する為にイノベーターを仕切っていると云った。
そして、僕の唯一の神であったヴェーダへのアクセス権も彼が掌握していると…










深紅に堕つ










連れられた部屋に黙って着いていった先で、彼は僕がただ一人この世界で唯一愛した人間を蔑んだ。





“愚かな人間”と。





「まだ未練があるのかい、ロックオン・ストラトスに。それとも、心だけじゃなく身体も許したのかな…?」


ティエリアの頬に朱が差す、彼の云ったことはすべて事実であった。
人間でない自分を人間のように扱ってくれたニールに抱いてはいけない感情を抱いていた。


「そうか、君は愚かな人間の慰みものにされていたんだね、可哀想に…」

「ち、ちが…!」

「違う?じゃあ、そこに愛があったとでも云うのかい?家族の仇のために君一人を残して死んだあの男との間に…」


リボンズは立ち上がるとゆっくりと此方に近づいて来る、まるで獣のような鋭い眼光でティエリアを縛り付けて離さないとでも云うように。


「や、やだ…来るな…」

「君はただ騙されていただけなんだよ」


リボンズの言葉が頭に響く、彼は一体何を言っているのだろうか…。


「汚い人間に酷い扱いをされたんだね、ティエリア…」

「……ロックオン、は…やさし…」

「優しい?それが本当の優しさだったと、誰が証明してくれるの?もう死んだ男には聞くことが出来ないんだよ」

「や、だ…だまれ…」

「この四年間、彼の亡霊に縛られて苦しかっただろう?」


目の前に立ったリボンズ・アルマークに、ティエリアは抵抗もできないまま抱き締められていた。


「もう大丈夫だよ…」

「…ロック、オン…?」

「そんな男のこと、僕が忘れさせてあげる」


抱き締められたまま、顎を持ち上げられるとそのまま彼の唇に塞がれる。


「ふ、ン…ぁ…」


リボンズの手は器用にティエリアの着ていたドレスのスリットから忍び込み、隠し持っていた拳銃が床に落とされ遠くに蹴飛ばされる。
そのまま手は柔らかな臀部を撫で回し、思わず色のついた声を口端から漏らしてしまうティエリア。


「へぇ…感じやすいね、かわいいよティエリア…」

「はぁ、は…」


長い口付けが終わると僕はそのまま柔らかなベッドに押し倒されて、四年前愛しい彼にされたような優しい口付けが首筋に降ってくる。


「ティエリア、かわいい…」


膜の張った頭に響くのは四年前に亡くなった筈の彼の優しい声。








──嗚呼、ロックオン…また僕を愛してくれますか?








end

20081124
++++++
なんとなく、こんな展開を期待しちゃうよね。
ヤンデレティエリア。


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