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□【電話越しに】(照翔)
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翔太郎は恋人である照井に電話を掛ける。
すると、彼はワンコールでそれに出た。
『何だ?』
「えっと、その…」
一言目から用件を促す彼は実に彼らしいのだが、翔太郎は躊躇う。
『早く言え』
再び促されて、意を決し口を開く。
「…オマエの声が聞きたくなって」
『……』
「……」
しかし、せっかく応えたのに何も言わない照井。
翔太郎は反応がないことにどうすれば良いか戸惑う。
『左、』
「な、何だよ?」
変な間の後に名を呼ばれ、何を言われるか分からない翔太郎は思わず吃ってしまう。
『愛してる』
「なっ///」
そして、返ってきた言葉は翔太郎が予想もしていなかった愛の言葉だった。
翔太郎の顔が一気に赤くなる。
『君は?』
「お、俺だって、あ……愛してるぜっ!」
『そうか』
照れながらも想いを返せば、照井からは滅多にない優しい声が翔太郎の耳に届いた。
そのせいで、翔太郎が先程よりもさらに顔を真っ赤に染め、顔を手で覆ったのを、照井は知る由もなかった−
end
−−−
お久しぶりです。
放置していた小説を書き上げました。
未だ運営が出来ない状況ですので、申し訳ありませんが暫くまた更新しません。
2013.07.12