おお振り

□始まり(オープニング)
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「何か、今日の田島と花井、変じゃない?」


今は、一応だが部活の練習中。
そこで栄口が、キャッチボールの相手の水谷に尋ねた。

確かに、今日の田島と花井は明らかにおかしい。

まず第1に、お互い一言も喋らない。
いつもだったら、練習中でさえ、ふざけ合っているというのに。

次に、2人共ミスが多い。
何かイライラしているようで、顔にも凄く出ている。


「俺も気になってたんだよなー。でもさ、流石に直接聞くわけにはいかないじゃん?」

「まぁ、確かにね…」

「あーあ…誰か、理由知ってる奴いねぇのかなぁ」


器用にも、キャッチボールをしながら会話をする2人。


「…喧嘩したんだよ、昨日」


そう答えたのは、水谷の隣でキャッチボールをしていた泉。
ぱっと、2人は泉の方を向く。
自然と手も止まってしまう。

2人は、泉が続きを言うのを待った。


「…俺も詳しくは知らねーけど、あの2人の様子、明らかに変じゃん?」


こくこくと、首振り人形の如く首を振る水谷と栄口。


「だから、三橋に聞いてみたんだよ。そしたら、昨日から喧嘩してるって」


泉は、沖とキャッチボールをしつつ、なにくわぬ顔で説明した。


「へー。やっぱ喧嘩か…ところでさぁ、変って言えば、浜田も変だよな」


キャッチボールを始めた水谷が、ふと思いついたように言った。


「あっ、そーそー。浜田さん、特に動きが変だよねー。何て言うか…ロボット?」


そう言って、浜田の方を横目に見る栄口。
水谷は水谷で、ずっと気になっていた事を、泉に尋ねてみた。


「…なぁ、泉。浜田、お前に対して、特に変な気がすんだけど…」

「そうかぁ?」

「それにお前も、いつもと違うって言うか…普段より機嫌良い気がするし」

「だから、俺は知らねーって…浜田に直接聞いてみりゃ良いだろ」


いつもの調子で答える泉に、水谷は腑におちない顔だ。
が、それ以上は何も尋ねたりはしなかった。

そんな水谷の所へ、三橋とキャッチボールをしていた、田島がやって来た。



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初っぱから、長ったらしい話の始まりです←

あぁああ!すみませんっ
 

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