野生生活
□鉄生、波乱の1日A
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今から遡ること、約10分。
今日も平波は、元気に鉄生の犬にエサを与えていたらしい。
「おーし、たーんと食えー」
その後、平波の部屋から、平波のものと思われる叫び声が聞こえてきたのだ。
「ぐっ…ぐああぁあ!」
研修員の多くは、恐ろしくて、とてもドアを開けることなどできなかった。
が、ある真面目な研修生が、溢れんばかりの勇気を持って、そのドアを開けたのだ。
すると、そこには、表現することを憚られるような平波の姿が見られた。
慌てた研修員たちは、大急ぎで平波を近くの部屋のベッドに寝かせた。
それから、助けてくれそうな鉄生と、医師免許を持っている陵刀の所へ駆け込んできたのだ。
以上、説明終了。
「…ってこたぁ、早く平波のいる部屋に行かねぇと!」
「えぇー。僕は嫌だよ…だって、めんどいし」
こいつ、まじでムカつく…と心の中で思いながら、鉄は握り拳をつくって堪える。
「わ、私も行きます!」
「あっ…有難うございます!」
鉄生と観月が、研修生の後を追って走っていくのを見ながら、陵刀は大きくため息をついた。
「仕方ないなぁ…」
そう呟くと、鉄生たちが走っていった方向とは逆の方向へと足を向けた。
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何やら陵刀先生が企んでおられるようです\(^o^)/
今回は、ただそれだけのお話です(笑)