おお振り

□助言者(アドバイザー)
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「…まぁ、大丈夫だろ。今まで普通だったんだしな…とにかく、早く謝って来いよ」


浜田は、にかっと笑うと、田島の背中をばしんと叩いた。


「そう、だよな!俺、これから花井に謝って来る!」


すると田島は、野球部が練習をしている方へと走って行った。


「頑張れよぉ!」


浜田は、その背中に向かって、あらん限りの声で叫んだ。


―――――


「おい」


田島が見えなくなり、そろそろ自分も戻るかと思った時だった。

いきなり、肩をトンと軽く叩かれた。
驚いた浜田が振り向いてみると、そこにいたのは泉だった。


「…はぁ。何だ、泉か…どうしたんだ?キャッチボールして…ってか、練習中だろ」

「モモカンが呼び出し食らって、今は自由時間。浜田こそ、こんなトコで何してんだよ」


しかも1人でと、軽く笑って泉が尋ねた。


「いや…近道にって通ってたら、さっき田島と会ってさ」


『田島』と聞き、泉はぴくりと反応した。
が、その事に気がつかなかった浜田は、そのまま続ける。


「何か、花井と色々あったらしいなー」

「…それで、お前は?田島に、何か言ったのか?」


何かを探るように尋ねる泉。


「俺?俺は、喧嘩したんなら、取り敢えず謝ってみれば?って言っただけだけど…」


それが何か?といった顔をしている浜田。
それを見て、泉は楽しそうな笑みを見せた。
それが、浜田には気に入らなかったようでもあった。



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