dream

白いサンダル
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夜、練習が終わった後なかなか寝れなかった




「んー...」

ふとんから起き上がるとそのまま部屋を出た

そこでふと立ち止まった

廊下の窓が開いている





「風がきもちぃ」

閉めようかと思った時、風にのって潮の香りがした




「あ、そうか

ここ海に近いのね」





どうせ部屋にいても眠れないんだから...


そう思っているといつの間にか部屋に戻って着替えていた


「さすがにパジャマで行くのはね」

クスっと笑った






窓を見ると白いワンピースを着た自分がいた


「あまりおしゃれな服は持ってないの

ごめんなさいね」


窓に映った自分に向かって小さく笑う






白いサンダルを履いて宿舎を出た


夜なのに結構暖かかった





「どこに行こうかしら」

ぶらぶら歩いているとまたあの時の潮の香りがした


「またのこ香り...」





いつも練習している時はしないのに

夜になるとこうも変わるものなのね



なんだか別の世界にいるような感覚がした



知らず知らずその香りを追って歩いていた








ザァァアアアン.......







気付いたら海に着いていた


海は昼間より穏やかだった


砂浜は思ったより歩きにくかった






「裸足でもいいわよね...」



サンダルを手に持って波打ち際をゆっくり歩いた

波の音を聞きながら






やっぱり部屋にいなくて良かったわ







波の音が大きくなる


水面を見るとキラキラ光っている







「ちょっとだけ、入ってみようかしら」


足先をつけるとちょっぴり冷たかった






「ちょっとだけよ...ちょっとだけだから」



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