dream

1等星
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車輪音だけが響いている


規則正しく、どこまでも続く線路の上を走っている


線路はどこまで続いているのか、誰も知る者はいない


このだだっ広い野原を永遠と巡り巡る


ここは見知らぬ土地、空は陰り、奇妙な色をしている


オーロラが様々に色を変え絹のカーテンのようにゆらゆら揺らいでいる


暗い空をどこまでも覆い尽くして消える傾向はない


そのせいで星なんてものはなかった


ぽつんとある電車の中にふと人影が映る


窓に寄りかかりその表情には暗い影を落としている


どういうことだろう、この電車には彼女しか乗っていないようだ


人気のない雑然とした空間を明るく照らしている両が目立つ


彼女がいるのは2両、ここも無機質に灯りが灯っている


電車の中は4人が向かいあって座る形の座席が対称的に並んでいる


窓の向こうに何があるわけでもない


なのにただただ向こう側を眺める少女


きらりと何か光った


それは星ではない、彼女の耳に付けられたイヤリングだった


なぜか片方だけしかついていない



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