鬼灯の冷徹SS

□サディストな隣人
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サディストな隣人
(鬼白)



大学生に入って一人暮らしを始めた。
男の独り暮らしは大変だって聞いていたけれど
元々家事は出来る方だったし、家から駅も近いし。
なんの不満もなく暮らしていた。

…あいつが来るまでは





「隣に引っ越してきた鬼灯です。」


隣に引っ越して来たと言う男性は菓子織りを持って挨拶しに来た。


「…どうも」


スーツに強面の顔。
そして威圧感が半端ない。
礼儀正しい人なんだろうけど、如何せん顔が怖かった。

これじゃあ女の子にモテないだろうな。
いや、寧ろこういう系が好きな子も居るのかも知れない。

挨拶回りをして居るのだろう鬼灯さんと少し会話した。
何処の菓子だ、とか
これから宜しくとかその程度だ。


「女の子だったら宜しくする気も起きるんだけどな」


僕はお菓子の箱をその辺に放り投げた。
その時にはもう、鬼灯さんって人の存在も顔も覚えて居なかったのかも知れない。




部屋に連れ込んだ女の子とイチャついて居たら、壁からもの凄い音がした。
…これ隣から聞こえて来たよな。


「白澤君、壁ドンされてるよ?」

「いいんだよ、別に」


そう言えば隣に誰が引っ越して来たような…

確かに女の子では無かった。


「あ、お菓子あるけど食べる?」

「え、いいの?」


別に壁を叩かれたのも一回だけだったし。
なんら気にもとめていなかった。
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