復活SS

□mago
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俺の名前は沢田綱吉。
魔法学校に通っているけどまだ一度も魔法を使えた事がない。
うちは純血の家系で期待されて居ただけに俺が落ちこぼれだって噂はすぐに広まった。

今じゃ学園一有名な落ちこぼれだ。

周りからはダメツナなんて呼ばれてる。


おじいちゃんは偉大な魔法使いだったらしいけど、俺には才能がないみたい。

ほうきに落とされるし、薬草の調合にも失敗するし散々だ。

ちなみに今は召喚魔法の授業なんだけど…何も起こらない。
失敗したのかな?


「あれ、おかしいな」


これであってるはず…なんだけど。
少し目を離した隙に、魔方陣が爆発した。

えっ、もしかして大失敗!?


「けほ、…けほっ
荒っぽい召喚ですね…」


煙の中から声が聞こえる。
一応何か召喚できたみたいだ。

煙の中から出てきたのは、小さな男の子。
頭の角に背中の翼。
容姿からして多分悪魔なんだろうけど…、子供だよなぁ。


「えっと、どうしよう。
召喚しちゃったけど…」


「召喚魔法の授業は、召喚させた魔物同士を戦わせるバトルロイヤルみたいなものだぞっ☆

召喚したやつで気に入ったやつがいたら使い魔として契約することも許可してるぞ☆」


それ、誰に説明してんの!?

リボーン先生は誰も居ない方に向かって話し掛けている。
誰か居るの?そこに誰か居るの!?


「…僕を無視するとは、いい度胸してますね」


さっきの子供が不機嫌そうに俺を睨んでる。
俺は慌てて頭を下げた。


「ご、ごめん急に呼び出して」

「…君が僕を呼んだんですか?」

「…まぁ、そうだけど」

「召喚したんだったら、さっさと用件を言ってくれません?
時間の無駄です」


小さいわりには随分気の強い悪魔だなぁ。
悪魔って大体そうなのかな?


「あ、えっと
戦って欲しいんだけど」


でもこんな小さな子を戦わせるのはなぁ。
他の生徒達は骨やらゴブリンやら、中々強そうな魔物を召喚して居るし。


「いや、でも…無理しなくていいよ?
あんなでかいのが相手だから怪我しちゃうだろうし…」

「まるで僕があんな雑魚どもに負けるみたいな言い方してますけど…」

「へ…?」


だって、大きさが倍以上違うし。
それに女の子みたいに細いから無理だろうなぁ。


「あんな下等悪魔ども、僕の敵ではありませんよ」




落ちこぼれの魔法使い


目の前の子供は自信満々で負ける事なんて少しも考えてないみたいで、倍以上大きい魔物に向かってく背中に見惚れてしまった。
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