雪がとけてしまう前に


第五話

『血と恐怖が渦巻く中心』








―――――――……‥








「……何…してるの。」








子供だった頃。


雪が好きだった父親は、よく長野へと僕を連れて行った。








父親はこの美しい自然が好きで、この山々の土地を買い取っては人々を追い出した。


人々と言っても、こんな山奥で暮らす人はいない。


ここにいるのは、山を開発してゴルフ場にしようだとか、工場を建てようとした人ばかりだ。








「何してるのって…聞いたんだよ。」








そんな父親のやり方に反対する者は多く、また父親に追い出された会社のトップたちは益々父親に対して怒りを募らせていた。


そして、それがある日爆発した。








「見られたか…!!」


「チッ、気絶させて雪山に放り出して凍死させろ!!」








ある日、部屋に戻ると父親は殺されていた。


僕は部屋にいた奴らに問い正すと、奴らは僕に襲いかかってきた。








バキィ!!


「……くっ…」








当時、5つにも満たなかった僕。


当然奴らに叶うはずもなく、僕は殴られて気を失った。











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