うたびより
□夏の音
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降り込める雨をくぐり抜け
咲き誇る紫陽花(ハナ)を流し愛で
今年もまた
アイツがやって来る
−夏の音(ネ)−
高い高い陽
止むことを知らぬ蝉時雨
時折吹き抜ける温い風と
麦わら帽子の香り
そんな使者たちと共に いつの間にか
どっかりと居座っているアイツ
アイツのあまりもの体温に
考えるチカラもすべて奪われて
夢うつつにまどろんでしまう
まどろむワタシを覚ましてくれるのはアノコ
夏蜜柑みたい でも甘くない
太陽みたい でも眩しくない
元気色の大きなブーケ
大好きな、ノウゼンカズラ