'華のゆめ
□はじまり
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夜の帳が下りる頃。
街の明かりが落ちる頃。
この街だけは灯りが灯る。
一夜の安らぎ。
一夜の快楽。
偽りだらけの言葉と、
偽りばかりの愛を求めて、
この街は華やかに咲き誇る。
此処は花街。
快楽の街。
日が落ちる。
人々が家路に付く頃。
この街は、朝を迎える。
花街の一番奥。
此処は、大見世(おおみせ)。
花街の中でも一、二を争う遊廓。
美妓ぞろいの、夢の見世。
男達が一夜の夢を求めて通う見世。
さあさあ、皆様
お立ち寄り下さい。
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一夜限りの夢物語――
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