book2

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懲りずに学パロ。






「なあ、あの二人って」


カガリは頬杖をつきならが、窓側を見た。
窓側には、キラとアスランの席がある。机で突っ伏して寝ているキラを、アスランはじっと見ていた。
話を降られたラクスもそちらを向いた。


「ふふ、キラの寝顔は可愛いですわね」

「いや、そうじゃなくて」


マイペースなこのお姫様に聞いたほうが悪かっただろうかと、カガリはため息をつく。
ちなみに授業中である。キラを起こしたほうがいいのだろうかと、カガリはノートの端をちぎって丸めた。ひょいと投げると、こつんとキラの頭に当たる。だけれども、キラは起きない。


「あらあら、カガリさん。起こしてはかわいそうだわ」


ラクスの言葉に、カガリはノートをちぎるのをやめる。
幼馴染のアスランとキラ。当然キラの双子であるカガリともであるのだが、どこか二人は周囲とは違っていた気がする。ちなみに、ラクスとも同じぐらいに知り合っているから幼馴染だ。


「なあ、あいつらってやっぱりそうなのか?」

「なにがです?」


ラクスは相変わらずキラのほうを向いている。
小さい頃は、キラはラクスの着せ替え人形になっていて、よく自分のワンピースを着せられていた。母の趣味もあって、かなり可愛らしい服装をしていた所為もあってあまり違和感なく着ていて写真も残っている。いまでもラクスのお気に入りのアルバムは、当時のキラの写真である。
本当は、キラのことが好きなんじゃないかとラクスに聞いたこともあった。だけれども、ラクスはきっぱりとそれを否定する。理由は異性として見れないから。ラクスの中では、カガリとキラは今でも同じらしい。


「あいつ。キラのことどう思ってるんだろ」

「あら、カガリさんが恋バナですか?」

「恋バナって……いや、だからあいつとキラだよ」


ふわんと欠伸をして、キラは目を覚ました。アスランは、くすりと笑ってキラの口元を拭っている。小さい頃からあまり変わらない光景だった。高校生になった今、それもどうなのだろうかと思う。だけれども、それが普通になってしまった。


「そうですわね……あの二人はずっとあのままでしょうね」

「あ、やっぱりか」


きっと、いつまでたってもキラの傍にはアスランがいる。
実は一時期アスランが気になっていたこともあるのだが、カガリはすっぱりとそれを切り捨てた。どう考えても、あの中には入ることは出来そうもない。割りはいる前に、なにか強いバリアーのようなもので跳ね返されてしまいそうだ。


「でもさ、あいつらまだ付き合ってないんだよな」

「……それも、仕方ありませんわ」


うふふとラクスは笑う。その天使の微笑みを偶然見た斜め前の男子生徒は、自分に向かって微笑まれたのかと顔を赤らめている。


「おまえ……小姑か」

「あら、カガリさんも似たようなものでしょ」


このピンクのお姫様の妨害は、かなり手ごわそうだ。
同じように扱われたカガリは、心外だと黒板を見た。まったく聞いていなかった授業の内容は、とてもつまらないものだった。まったく分からない。あとでラクスのノートを借りようと決める。


「まあ、がんばれ。我が弟」







“平行線をたどる日々”










End


あれ、意味不……いつもですね←←
カガリとラクス視点のアスキラです。
もはや、アスキラと言っていいのかまったく微妙。
こういう関係も好きです。








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