book3

□Io lo rifiuto
1ページ/1ページ




※アスラン独白のようなもの







おまえと違う道を歩むことになるのなら、いっそすべてを忘れ去ろう。




*Io lo rifiuto





あの日、あの場所で出会ったことをすべて否定する。
そうしなければ、俺はここに立っていられなくなるから。


泣き虫で甘えたなおまえは、記憶の中よりもずっと成長していた。
当たり前のはずなのに、互いに成長していたことに、あの時初めて気が付いた。



どうしてこうなってしまったのだろう。
何が間違っていたのだろう。

考えても、答えは出ない。
いや、きっとどれだけ考えたところでそれはきっと無駄なのだ。

あの日、幼い頃に別れた道は、きっとそれからずっと交わることなく角度を広げていく。


白い機体に、青い服。
それがおまえだというのなら、それがお前の場所だというのなら。


崩壊した平穏と一緒に、きっと俺の中のお前も消えたのだろう。


あの平穏を忘れ去る事で、俺は人を殺して壊す――戦うことができる。


たとえ、殺しあうことになっても。
俺の中のお前はもう、とっくにいなくなったのだから。
否定する過去は、いらない。

今ある仲間が俺のすべてなら、そう思うことで肯定できる。

だから、迷わず引き金を引くこともできるのだ。



これ以上、俺の心をかき乱すあのアメジストはいらない。






“引き裂かれてしまう前に”









――2887




「さよなら、キラ」









end


ツイッターの診断メーカーからです。
悲恋SSということで、最初は140字で書いたものをいじりました。

このサイトで悲恋ものは初めてですね!!
そういえば、これは悲恋といえるのかどうかはさておきι

一応、種半ばをイメージしてます。
2887はイージスの自爆コードです。
なので、アスランが始めて自爆するところですかね……かなり捏造してますけど(笑

Io lo rifiuto:俺は否定する(伊語)











[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ