book3

□Game
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唐突に。
本当にいきなり腕を引っ張られた。





*Game



「どうした、キラ?」


俯いた栗色の旋毛だけが見えた。
キラの顔は見えない。のぞき込もうとしたアスランが少しかがむと、ふにっとした感触が唇に当たる。
紫の瞳が、ゆっくりと閉じていくのをアスランは間近で見た。
互いに忙しい立場ゆえ、最近は肌を合わせることも減った。最後にキラを抱いたのは、いつだっただろうかと思いを巡らせていると、じっとキラに睨まれていた。

「何考えてんの?」

「いや……べつに」

「あ、そう」


ふいと離れていこうとするキラを、今度はアスランが引き留める番だった。突然キスをしておいて、はいサヨウナラはないだろう。


「キラ!!」

「どうしたの、アスラン?」


にいと猫のように笑うキラの腕を取ると、アスランは廊下を走り出す。ここがキラやカガリのプライベートスペースに近くて良かった。
キラの私室を開けると、そのままソファに倒れ込む。押し倒されたキラは、きょとんとした顔をしていた。


「ヘンな顔」


鼻をつまむと、キラがぷいと顔を背けようとする
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