蒼穹

□テイスティング
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先の方から滑るように流れたそれが、自然にそこへと注がれる。
とても自然で、当然のように。
確かめるように。




*テイスティング





紅葉させた頬と少し潤んだ瞳で見つめてくる一騎に、総士は言葉をつまらせた。
ほぼ身長は変わらないけれども、一騎のほうが少しだけ背は低い。必然的に、見上げられるわけなのだが、いまこの状況では何とも言えなくなる。一騎は、ファフナーにのるために考え出されたシナジェティック・スーツを着たままだった。


「そぉし……」


捕まえられた手首から、一騎の体温を感じる。日ごろから高めの体温が、もっと熱く感じられた。ファフナーの起動による症状だということは、想像ができた。戦闘によって興奮状態に陥るのは、めずらしい事ではない。熱を持て余してふらふらとこちらにやって来たのだろう。
とんと、ぶつかる様に一騎は抱きついてくる。熱くなった吐息が首筋にかかる。縋りつくようにまわされた腕に、総士はなされるがままだった。するりと一騎の腰のあたりに手が触れると、ぴくりと反応がある。


「ごめん、そぉし……」

「気にするな」


そのままベッドに倒れ込むと、一騎に見下ろされる。上下する平らな胸に手を当てると、どくどくと鼓動が早い。つんと立った胸の飾りは薄いスーツを押し上げていた。
少し力を入れて押しつぶすと、ふるふると一騎の身体が震える。するりと露出している腰から太股に手を滑らせると、震えていた腕がへなへなと倒れ込んできた。熱く固くなったそこが足に当たる。そこに手を伸ばそうとすると、一騎は緩く首を振った。首筋に黒い髪が触れる。ゆっくりと首をもたげた一騎は、その首筋にかぷりと噛み付いた。


「いい、俺が……やるから」


ぺたぺたと手をついて一騎は移動する。少し起き上がってそちらを見ると、かちかちと総士のベルトに手をかける姿が目に映る。少し目を見張らせるが、総士は一騎の好きにさせることにした。ふわりと黒髪を撫でると、一騎は嬉しそうに微笑んだ。
総士のそれを持ち上げると、一騎は先端に唇を寄せる。ちゅっと音を立ててキスをすると、ためらいなく口に含んだ。赤い舌が先を舐める。口に含めないそこは、手を使う。するするとなで上げる一騎の手と舌は、想像以上に気持ちを高揚させた。自然と総士の息も荒くなる。ちらりと一騎と目が合う。唾液と先走りでべたべたにした口の周りに、ずんと自身を大きくする。
限界まで開いた口。一騎は苦しそうに眉根を歪めた。喉の奥に感じる総士自身は、びくびくと熱く波打っている。それを感じて、まだ触れられてもいない一騎自身もずんと熱くなるのを感じる。少し前から無意識に腰が揺れて、一騎は総士の足に自身を押し付けてこすりつけていた。身体に張り付いたスーツはすでに、窮屈で苦しくなっている。


「舐めながら、感じているのか?」

「やっ……とま、らっ、な……っ!」


総士のそれから口を離した一騎が、自身に手を伸ばす。スーツを少しずらすと、一騎のそれはすぐに顔を出す。ふるふると震えたそれはすでに限界まで膨らんで、たらたらと蜜をこぼしていた。きゅっと一騎はそれを掴んで扱きあげる。
総士は少し口角を上げると、一騎の髪を掴んで、自身のそれに顔を押し付けた。


「口をあけろ」

「そぉし……はンッ!」


ぱくんともう一度くわえ込んだ一騎の頭をそのまま押さえつける。喉の奥に先が当たった。嘔吐いた一騎が苦しそうに涙を流すのを見て、総士は手を離して一騎の髪を撫でる。
一騎のそれがはじけるように白濁をこぼす。その拍子に先端に歯が少し触れた。びくりと身体が反応する。総士のそれも限界が近いようだった。


「かず、き……そろそろ、はなせ」


息の上がった声に、一騎はいやいやと首を振る。射精を促すように吸い上げられると、総士は、一騎の口の中で果てた。


「おい出せ、一騎!」


一騎はげほげほとせき込んだ。慌てて総士はそう言うが、一騎は首を振ってごくんとそれを嚥下させた。飲みきれず口から零れたそれも、一騎は舌で舐め取る。指先に付いていたものまで丁寧に舐め取ると、一騎は総士に笑みを向けた。


「おまえ、そんなもの……」

「なんでだ? 総士のなら、俺は大丈夫だよ」


一度果てたはずの一騎のそこが再び持ち上がっていた。
一騎の頬に手を当てる。熱を帯びた頬は、先程よりも熱くなっていた。




End


初、お口でご奉仕な一騎です。そういえば、書いたことなかったかもと思いまして。
にしても、せっかくのシナスーなのにあまりいかしきれていないι
文章ってやっぱり難しいですよね……どうしたら、描写が上手く書けるようになるのでしょうかね?







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