book4

□おめでとう
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誕生日だからといって、仕事が休みになるわけではない。
そのかわり、現場であった人たちに、おめでとうと声を掛けてもらえた。誕生日を祝うような年でも、ましてや歳を取る事を心待ちにするような年齢ではないけれど、やはりお祝いの言葉をかけてもらえる事は嬉しい。



*おめでとう





いつもより、ウキウキした気分で現場を後にできた。
自宅のドアを開けると、部屋に灯りが灯っている。リビングの方から人の気配と、漂う良い匂いに、そわそわとしながら靴を脱いだ。


「あ、石田さん!」


リビングのソファの人影に、思わず声が弾む。こちらの声に気付くと、真っ黒い瞳が和らいだ。


「おかえり。お疲れさま」

「お疲れさまです! てか、来るならメールぐらい下さいよー」

「あぁ、ごめん。俺メール嫌いだし」

「まあ、石田さんならいつでもウェルカムですけどねー」


漂ってくる良い匂いを、ふんふんと嗅ぐ。テーブルの上の袋に行き当たって、手を伸ばした。けれど、触れる寸前でぱちんと手を叩かれる。


「手を洗ってきなさい。あと荷物も置いてくる」

「はーい」


まるで母親のような口調。だけれども、素直に従う。
改めて、石田とテーブルの間に座り込むと、ぐりぐりと頭を撫でられた。


「はい。良い子、良い子」

「へへー。って、子ども扱いしないで。僕もう大人! てか、今日また大人になったの!!」


「知ってるって。保志くんは大人だもんねー」


やはり、どこか子供をたしなめるような口調。
納得いかないと、口を尖らせるとくすりと笑って肩に重みが掛かった。後ろから伸びた腕に包み込まれる。ほっとする匂いに、思わず顔が緩む。


「お誕生日、おめでとう」

「ありがとうございます」

「大人になるのはいいけど。いつまでも、保志くんは保志くんのままでいて欲しいな」

「えーでも、いつまでたっても先輩っぽくないって言われるのはちょっとヤだ」

「……まあ、保志くんだからね」

「なんですかそれ!?」


つんつんと頬を突かれて、振り返る。ドアップに石田の顔があって、思わず視線が彷徨う。微かに名前を呼ばれた気がして、視線を合わせると、キスされた。


「かわいい。俺の前以外でそんな顔しちゃだめだよ」

「どんな顔で……んっ」


再び口唇が重なる。入り込んできた舌が、こちらの舌を絡め取る。口内をくまなくなぞられると、そわそわと背筋に快楽の波が押し寄せる。


「保志くん。いちご好き?」

「へ? 好きですけど?」


唐突の質問に、首を傾げると口唇にいちごを押し当てられる。甘酸っぱい香りに、反射的に口に入れた。大きめのいちごは、程よい甘さだった。


「おいしい」

「それは良かった」


もぐもぐと咀嚼して飲み込むと、また目の前にいちごが差し出される。ぱくりといちごに齧り付いた。楽しそうな石田の表情に、首を傾げる。


「保志くんがいちご好きで良かった」

「好き嫌いほぼないですからねー。石田さんと違って」


話の間も、石田はこちらが飲み込むのを待っていちごを差し出してくる。まるで、餌付けでもされているような気分なのだが、いちごがおいしいので文句は言わない。
もっと、とせがむように口を開ける。差し出されたいちごを、ぱくんと口に入れる。思ったより勢いが付いて、石田の指ごと口に含んでしまった。


「そんなに好き?」


うんと頷く。
指は口に入ったままで、出ていこうとはしない。入り込んだ親指が、舌を擽る。人差し指が、いちごを押しつぶすと、口の中に甘酸っぱさが広がった。


「おいしい?」

「ゆひ、ぬひてぇ」

「潰したから、このまま飲み込めるでしょ?」


細められた瞳に、ふるふると首を振る。すると、口の中の指がいちごを更に押しつぶして、奥に押し込まれる。ごくんといちごが喉を通ると、指が引き抜かれた。


「よく出来ました」

「何するんですか!?」

「何って、食べさせてあげたんでしょ?」


べたべたになった指には、いちごの赤い汁が付いている。石田はためらいもなく、それを口に含んだ。目を見張ると同時に、顔に熱が集中するのが分かる。


「な、なぁ……にやってんですか!?」

「結構甘いねー。この時期でも」

「ちょっ!?」


絨毯の上に押し倒される。上に乗りかかってきた石田は、べた付いた指で頬を撫でる。


「いちご、もっと食べる?」

「もういいです」

「まだあるんだけど?」

「でも、もうおなかいっぱい」


器用に服が剥ぎ取られて、最後に下着まで脱がされる。にこりと楽しそうな石田の顔に、どうしてだか頭の中で警告が鳴る。逃げ出そうと試みるも、あえなく失敗。


「いちご、まだ1パックあるんだよね。もったいないから食べてもらおうと思って」


口唇に押し付けられたいちごを頬張ると、するすると喉の辺りを撫でられる。手はどんどんと下っていく。たどり着いたのは、自分でも触れないようなお尻の窄まり。つんつんと突かれて、指が入り込んでくる。いつの間につけたのか、ローションのようなものの所為で、楽に1本飲み込むとゆるゆると抜き差しされる。


「んぅ、いしださぁ……」

「一回やってみたかったんだよね」


3本目が入ったところで、するりと指が抜ける。圧迫がなくなって、若干の物足りなさに、視線を合わせると、目の前にいちごを差し出される。反射的に口を開くと、石田は首を振った。


「そっちじゃなくてね」

「……まさか!? ちょ、やだっ、だめぇえ!!」


暴れる脚を押さえつけられて、曲げられる。胸に付くように脚を持ち上げられると、自分の性器とその奥の穴が視界に入る。


「いやぁ、石田さん!!」

「大丈夫。ちゃんと洗ったし」

「そこじゃない!!」


的外れな説得に、突っ込みを入れる。
大きめの赤いいちごを持った石田は、にいと楽しそうに笑みを浮べる。尖った先を窄まりに押し入れようとするも、柔らかいいちごは潰れるだけで入っていかない。


「入らないもんだね」

「だから、やめてくださいって!!」

「あ、広げればいけるか」

「ひぃいい、やだぁ」


一気に指が3本押し込まれる。4本目が無理やり押し入って、中で押し広げられる。慣らされたそこに痛みはさほどないが、圧迫感は慣れるものではない。


「やあ、くるし……あぁっ!」


ゆっくりと指を引き抜かれて、いちごが宛がわれる。ぐっと押し込まれると、開いたそこにいちごが入り込んでくる。


「入った。よく出来ました」

「ばかぁ、いし、だ、さんのばかっ!」

「力入れないようにね。中で潰れちゃうよ」


そんなことを言われても、柔らかいいちごはすぐに潰れてしまう。たらりと、赤い汁が穴から零れる。見たくはないけど、視線に入ってしまう。いやだと首を振っても、石田は聞いてはくれない。


「あーあー言ったのに」


もう一ついちごが宛がわれる。指で無理やり押し込まれると、中に入っていた1つが更におくに押し込まれた。3つ4つと、石田は数えながら、いちごを詰め込んでいく。5つめを埋め込もうとしたところで、そこはぱんぱんになっていた。


「あれ、もう無理?」

「も、むりぃ……くるし……」

「潰せばいけるでしょ」

「やぁああああ!!」


狭いそこに、無理やり押し入ったいちごを、更に指で押し込む。ぐちゃりと潰れたいちごの汁が溢れて、脚を伝って腹に落ちてくる。石田は、5つ目を押し込むと更に6つ目も押し入れた。
甘酸っぱい匂いが部屋中に充満する。


「おいしい、保志くん?」

「そん、な……わか、んないっ、ばか、ひぃ!」


喋ると、中に入ったいちごが潰れる感覚がはっきりと分かる。ぐちゅぐちゅと穴から零れ出るそれは、気持ちのいいものではない。羞恥心と苦しさに、涙が溢れる。


「……あと2つだしいけるよね?」

「なっ!?」


奥へ奥へと押し込まれる感覚と、半分潰されたいちごの感触は、何とも言い難い感覚。しかも、力を入れると更に奥へ入り込んでしまうのと、いちごが潰れてしまうという恐怖心が襲う。


「おお。入った……すごいね」


いい子いい子と頭を撫でられる。
溜まった涙を拭かれて、キスされる。


「いい子。保志くんはいい子だね」


囁くように言われる。その声は、とても優しい。


「このままさぁ、入れていい?」

「へっ!? やぁ、ああああああ!!」


押し入ってくるそれは、更に中を広げていく。つまっていたいちごは当然潰れて、奥へ奥へと押される。ぐちゃぐちゃと何ともいえない感触と、激しい揺さぶりに、気が狂いそうに鳴る。
だらだらと零れ出るいちごが泡だって、ぽたぽたと腹に落ちる。


「ヤラシイ。ね、見える?」

「ひっ、ああ……みえ、るっ、や、だぁあ」


見たくはないのに、目を逸らす事はできない。限界まで広がったそこから赤い汁が溢れる。中に入ったいちごが苦しい。中途半端に潰れたまま、普段入り込まないような奥へ押しやられている。


「くるし、ああ……いし、だ、さ……」


ぱんぱんに膨れた自分の性器から、たらたらと精液が零れ始める。
ぴんと身体が強張る。同時にはじけると、ぎゅっと石田に抱きしめられた。


「かわいい。ホントに、保志くんかわいい」


無理な姿勢のままなのは、苦しいけれど、抱きしめられるのは嬉しい。
ぎゅうと抱きしめ返すと、顔中にキスをされた。


「ね、これさ抜いたらすごいことになると思わない」

「……い、言わないでください!?」

「……いちごミルク」

「言ったぁあああ、卑猥だぁああああ!!」


石田の背中を叩く。かといって、このままではいられない。
脚を曲げたまま、腰を浮かしたこの状況は結構きつい。


「……掃除。お願いしますね」

「……分かった」


それからひと悶着あって、やっと落ち着いた。
むくむくと湧き上っていた石田の可虐心は、落ち着いたとのことだ。


「僕、誕生日なのに……祝われてない!!」

「保志くんの好きなお酒とケーキ買ってきたよ」

「……それで許すとでも?」

「だめ?」

「……まあ、許しますけど」


フルーツがたくさんのったケーキと、シャンパン。それに、おつまみ。


「改めて、おめでとう保志くん。生まれてきてくれて、俺を選んでくれてありがと」

「こちらこそ。これからも、よろしくお願いしますね」


ちりんと、シャンパングラスが音を立てた。




End


すみませんでしたぁあああああああ(土下座)
少し前にツイッターで回っていた、いちごプレイがどうしても頭から離れなかった成れの果てです。
すみません、ホントもう……でも楽しかった←

改めまして……
HAPPY BIRTHDEY 保志さん!!!
いつまでも、可愛らしく、天然ちっくな貴方でいて下さい。
ずっとずっと大好きです!!!
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