FF7CC −TEARS OF THE PHONIX

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第五話 Crimson secrets


「よう!久しぶりだな。
何してんだこんなとこで。」


ブリーフィングルームでなんか暗ぁい………じゃなかった、
黒い人がいるなと思ったらタークスのツォンだった。


「子犬を待っているんだ。
お前とはこの間の任務以来か?」


「そうだろうな。
あの時のケガはもういいのか?」


「ああ、おかげさまでもうすっかり完治したさ」


「ならよかった」


紅埜が安堵の表情を見せると、扉が開く音がして、ザックスが入ってきた。


「あれっ、紅埜じゃん。
何?ツォンと知り合い?」


「知り合いも何も、どちらとも新羅に入りたての新米の頃を知っている仲だ

そう言えば、初めて会った時からもう10年になるか」


ツォンが少し楽しげに言う。


「そうだな。あの時はお前すっげー弱かったな」


「お前はあの頃から化け物なみに強かった」


二人は笑いながら昔話にひたる。


「へぇ、長いつき合いなんだな。
ん?ちょっと待てよ、今から10年前ってあんたいくつでソルジャーになったんだよ」


ザックスは会話の中の矛盾点に気づく。


「ん?13?14??」


かなり昔の事だ、
どうでもいい事はすぐに忘れる紅埜が
自分がいくつでソルジャーになったかなんてはっきりと覚えているはずがない。
ただでさえ、今の自分の年齢も分からないのに…。


「あれっ、ソルジャー適正試験って15歳以上じゃなかったか?」


「紅埜は俺が初めてスカウトしたソルジャーなんだ」


ツォンが説明してくれる。


「だが、年齢が足りなかったために特別に推薦をされて試験を受けたんだ」


ザックスは驚いた様子で聞いている。


「へぇー、そうだったんだ」


貴重な情報ゲット!カンセルに自慢してやろ♪
とザックス。

いつも情報をもらうばかりなのが悔しいらしい。
早く誰かに話したくてうずうずしている顔だ。



「それじゃぁ、俺はもう行くわ」


また後で会うけど。
という台詞は言わないでおいた。








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