歌パロ短編

□ローリンガール
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すると。

「見つけた」

さっきの少年がいた。
少年は息を荒くして、少女にまた手を差し出した。

「…」

「もう…また傷増えた?ダメだよ…」

少年は優しく笑う。

「私に指図しないでっ!」

私は男の子に怒鳴った。
なに、この子。
私の、なにが、わかる…の?

「もう…いいかい?」

男の子はそういった。
私は何を問われてるのかはよくわかんなかったけど、少年の首を絞めるようにつかんで答えた。

「まだです。まだまだ先は見えないから。…あなたの息を…止めてやる」

ぎゅ、と掴む。
さぁ、喚いてよ。嘆いてよ。
そんな表情がみたい!

「…ばー…か」

なのに男の子は、優しく笑っただけで何もしない。




痛い
痛いよ
…なにが?



男の子の笑みに耐えられなくて、思わず首から手を離して走った。

…もう疲れた。

そうだ…

回ろう。
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