届かなかった創詩
□cord memory
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“異端者”
“裏切り者”
“消えてしまえ”
“余所者“
“不信”
「…っ」
ガシャン、とガラスが落ちる音がした。
落ちる…落ちるよりは、叩いた音。
「消えろ、悪魔が!」
「ど…して?ボクは―」
「その口を開くなっ!」
ボクが苛まれる理由なんてわかりきってる。ボクが悪魔だから。
でも…ボクなにもしてないよね?
…してない。
なんにも。
…なら…
ボクは…何をすればいい?
ボクは記憶を―――悪魔だ。なら…そうだ。悪魔界で禁忌をおこしても、ボクには関係ないなら…。
「記憶を…」
ボクの傍におけば…