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□超短編
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[雪見]






 誰かに愛されたい、そう願うのに、いざ愛されるとなると、誰でも良いわけではない。

 恋愛とは難儀なものだ。



 手慣れた雰囲気を漂わせているくせ、いっさいそれっぽいことを仕掛けてこない雪見が憎くて、思わず睨みつけていた。



「奪われるなら雪見がいいのに」



 綺麗にお茶の霧を吹いて見せる彼に、“あ、こいつ実は奥手だ”と新事実を見つけ出して、迫り方を検討し直すことにした今日という日。








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