-庭球-under story@

□禁断の果実、御賞味あれ
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十分に濡れている所為か、難なく侑士の長い指を飲み込んだ。
指に絡み付く愛液の所為で、侑士が指を動かすと、厭らしい音が室内に響き渡る。
指をくの字に曲げ、桜を快楽に追い込んでいく。

「あっ…ぁん…ん…あっ…」

快楽に耐えられず、喘ぎ声を上げた。
授業中に、誰も来なければバレる事は絶対に無い。
そして此処、桜が居るのは第一保健室。手当てを目的としない第一、つまり医療では無く、医療関係の雑務を行なう第一には、あまり生徒は出入りしない。
しかし桜が第一を任せられた頃から、第二の生徒の出入り数が急激に減っているのは、間違いなく桜効果だろう。
しかし全く全然来ない訳ではない。油断出来ないのだ。
それにも関わらず、侑士は指の動きをいきなり速めた。
その律動に耐えきれなくなった桜は、絶頂が間近に迫ってきてしまう。

「あっ…あ…もう…ダメ…イク…ッ…」

「イってもええで?」

「あぁん…あ…やっあ…あ…」

また動きを速めた侑士の愛撫によって桜は絶頂を迎えてしまった。
絶頂を迎えてしまっては何も考えられない。
桜が息を整えていると、いきなり体が宙に浮いた。

「わっ…!」

「場所移動や。挿れるんやったらベッドの方がええやろ」

爽やかな笑顔でそう言った後、軽く触れる程度に唇を重ねた。
さり気ない気遣い。ベッドの方が無理な態勢でなく出来る、と言う侑士の気遣い。
桜はまだぽぉ〜としている頭で何かを考えるでもなく、ぼけぇ〜っとしながら侑士を見つめた。
目的のベットへ着くと、侑士は優しく桜を降ろした。
降ろしてすぐに、桜の唇に吸い付く様な、深く唇を重ねた。
何度も何度も角度を変えている内に、桜の口端から二人分の唾液を伝い、下へと落ちてく。

「ん…ふ…」

あまりの深さに息が出来ない。舌を絡めてくるほんの僅かな間に息をするしか方法は見つからない。
しかし実際それをしようとするが、息をするタイミングを逃してしまい、結局苦しいまま。
桜の顔が段々熱を持ち始めてくる。
やっと唇を離され、侑士は桜にほほ笑み掛けてから、口を開いた。

「愛してるで…」

「…私も」

桜から侑士の首に腕を絡ませ、唇を重ねた。
侑士もベッドから浮いている桜の体を、きつく抱き締める。
もう二人には教師と生徒と言う関係は無い。あるのは恋人、愛し合うと言う関係だけ…。


* * *


「あん…あ…あっ…侑…士ぃ…」

保健室に響き渡る桜の喘ぎ声。
二人の結合部分からは、本来聞こえてはいけない音が、絶え間なく響いてる。
一定のリズムで腰を動かし、桜を快楽へと導く。

「桜…気持ちええやろ?」

侑士が桜の頬に手を添えながら問い掛けると、桜は侑士の手に軽く唇を触れさせ、頷いた。

「侑士と…の…あっ…が…あぁん…一番…きもち…いい…もっと…」

桜の言葉に、侑士はドキッ…と胸を鳴らせた。
その反動で桜の腔内に入っている侑士自身が大きく波打ち、さらに大きくなってしまった。
それに驚いた桜は甲高い声をあげてしまう。

「あぁん…やっ…イっちゃう…ぁん…あっ…」

思わず絶頂を迎えようと、快楽の波が押し寄せてきた。
その言葉を聞いた侑士は、桜の最奥を、力一杯突いてきた。
さすがの桜でもこれには耐えられない。
最奥を突かれた桜は、侑士のモノを力強く締め付けた。
締め付けているのにも、尚まだ腰を動かし続ける。

「ダメ…ぁぁん…もう…イク…やぁ…」

「一緒にイこか…」

そう言って、絶頂を間近に控えている桜に追い打ちを掛ける様に、激しく突いてきた。
もう我慢の限界。侑士もまた我慢の限界が来ていた。

「イク…あぁん…あぁ…あっ…やっ…あぁぁん…」

「うっ…桜出すで…」

桜の了承を得る前に、侑士は桜の中に自分の欲を吐き出した。
気が狂いそうなくらい気持ちいい侑士との性行為。
快楽の余韻に浸り、必死に息を整え始める。
余韻に浸っている桜の代わりに、侑士が桜の身仕度を整えあげる。
それが終わると、侑士は自分の身仕度を整える。
何も考えられない。この先、どうすればいいのかさえ考えられない。頭が正常に回転しない。

「桜?大丈夫かいな…激しくし過ぎてもうたか?」

性行為後も、桜の体調を気にしてくれる。
桜はやっと起き上がり、侑士の腕の裾を掴んだ。特に理由はない。ただなんとなく。

「大丈夫…気持ち良かった…」

反射的に顔を赤く染め、俯く。
まだ頭がはっきりしない。
しかし、恥ずかしい事を言ったと言う自覚はあった。

「嬉しい事言うやん」

桜の前髪をあげ、そっと額に口付けた。
愛しくてどうしようもない。
手は出してはいけないのに手を出してしまった。
二人にして見れば、お互いが禁断の果実。
手を出してはいけないのに…
手を出してしまったから、もう後には引けない。

「バレてここ辞めたらどうしよう…」

段々正常に戻ってきた桜の思考。
本気で不安そうな表情を浮かべていた。
もし他の教師陣に見つかってしまったら、もう侑士とは一緒に居られなくなってしまう。それが嫌で嫌で仕方なかった。

「永久就職があるやろ?」
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