Tales of Rebell

□プロローグ
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◇プロローグ◇


…やあ、ようこそ
客人が来るだなんて珍しい事だね

いらっしゃい、歓迎するよ


…ここに来たという事は、貴方は僕の話に興味があるようだね?

だけどこれから僕が伝える物語は、キミが知っている運命の物語とは似て、全く異なるもの

辛く

悲しく

…下手をすれば、永遠なる別れにキミは立ち合わなければならなくなるんだ

―…それでも

この運命の物語を聞くつもりがあるのかい?


………

……そうだね

キミはそのためにここへ来たのだから

それじゃあ話を始めよう


―…はるか昔

そう…今から遠く昔、この星に一つの彗星が衝突した

その衝突により巻き上げられた大量の粉塵は、太陽の光を遮ってしまったんだ

人々にとって不可欠な存在である太陽を覆い隠し、地上には僅かな光しか差し込まなくなる

そして極寒の地へと変貌した大地で、人々は死んでゆくしかないと思われたのだが

―…皮肉なものだね

彗星の衝突によりもたらされた未知の力が彼らを救った

『レンズ』と呼ばれる結晶だよ
それによって人々は希望の光を掴んだんだ

―…空中都市

地上を捨て、粉塵よりもはるか上へと移住する計画だ

だけど…そうは上手くいかなかった

地上の人々を裏切る者が現れてしまったんだよ

天王ミクトラン

そして自らを天上人と呼ぶ一部の裏切りにより天上世界に移住出来ず、多くの人々は地上に取り残された


―…え?
そんなの知ってる?

―…もう少しだけ喋らせてもらえないだろうか

まだ大切な事を伝えきれていないからね

えーと…

あ、そうそう

そして地上に取り残された人々は、対天上組織を作り上げたんだ

そしてその中で…

意思を持つ剣
『ソーディアン』を作り上げたのさ

そのマスター達はソーディアンを使い、天上人へと戦いを挑んだ

―…ここまではキミも知っているであろう運命の物語

だけどここからが

運命の分岐点



…………

果敢にも天王ミクトランと対峙したソーディアンチームだったが

結果は


最悪に終わったよ



ソーディアンマスターは全員命を奪われたのさ

その場へと駆け付けたハロルド博士共々に

―…ねぇ?

無惨なものだろう?


―…知ってしまって落胆したかい?


…話を続けさせてもらうよ

地上は解放される事はなく、それから千年の永きに渡り、天上人の支配を受ける事となったんだ

そして…

―…あぁ

ここからはキミ自身に見てもらう事にしようか


千年の時を隔て

錆ついた運命の歯車は再び回り出した

ゆっくりと

だが確実に


―…さぁ

物語の終焉が気になるのなら覗いてごらん

運命の扉は

開かれたのだから―…










(語り:異世界の最後のシ者)


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