頂き&捧げ小説☆

□金糸
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彼の髪を、愛しいと思う。






金糸






「お前、いつから伸ばしている?」
「ふえ?」
間の抜けた声に少々脱力しつつリオンは言った。
「髪だ」
「ああ、コレね。……う〜ん、正確には覚えてないけど確か15年位前からかな?」
かなりの年数に珍しくリオンが驚く。
「そんなにか?……理由が、あるのか?」
「何でそんなこと知りたいのさ?」
少しむくれてスタンが言い返すが。
「好きな奴のことを知りたがって何が悪い」
開き直ったリオンの一言に赤面した。
何でそんな恥ずかしいことがストレートに言えるんだよ、とブツブツ呟きつつも、リオンの問いに素直に答えた。
「しいて言うなら……妹の為、かな」


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