紅キ桜、紫ノ桜

□再開そして取り戻したもの
4ページ/6ページ

「あれれぇー、しんぱっちぃー、しんぱちにもお酌してあげるよーん、フフフッ」

「っ!ホントか?じゃあ頼むわ」

向こうに行こうと言う新八に従う漆黒

「おいっ!新八待てっ!俺にも酌してくれよ、漆黒」

「だーめっ、まずわぁーしんぱちなのっ!次にさのんトコ行ってあげるからねぇー」

「チッ分かったよ」

悔しそうに嬉しそうな笑みを浮かべる左之

「ちょっと、待て、俺も漆黒に酌をしてもらう」

「じゃぁ、一はぁー、さのの次っ!」

「漆黒、僕は?」

「そーじはいっちばんさいごぉねぇ?いい?」

トロンした目で見てくる漆黒

「分かった、待ってるから早く来てね?」

「あぁーい!」

新八の手を掴んで着いていく漆黒、既に新八は鼻の下を伸ばしている

「あぁー、いいなぁー、俺まだ途中だったのに」

「平助、お前、最後までやるつもりだったのか!?」

「さぁねっ」

そう言って平助は逃げていく、それを追いかける左之

千鶴はそんな姿を見て、またいつもの皆が戻ってきて良かったと思っていた

だが千鶴はまだ漆黒と話していない

チャンスが無いし、嫌われているかもしれないからだ

そんな時

「千鶴ちゃん、僕がお酌してもらうときチャンスあげるから漆黒と話してきなよ」

「っ!はいっ、ありがとうございます!」

千鶴は謝って、また仲良くできたらと思うのであった

=新八篇=

「漆黒、後ろ向いてくれるか?」

「あぁい!」

「はぁ、酔いすぎだろ・・まぁいいや」

新八は漆黒の髪を手に取りキスをする

手に持っていた桜のゴムを漆黒の髪に結び始めた

「ん?」

「動かないでくれよ?」

新八は右サイドで高い位置で結んでいる

幼い感じのやつではなく、カッコいい系の結び方だ

「ほらっ、出来たぞ」

鏡を見せてくれる

「わぁー新八ありがとっ!」

「っ!気にすんな」

「お酌する?」

「いいや、もういい、それより」

顔を近づけ漆黒の唇をペロッと舐め、キスをした

「んっ、ふぁー」

「今日はこれだけ頂くぜ、お楽しみはとっとかなきゃな、おら、次は左之だろ?」

「うん、じゃあぁーねぇー」

「おう!」

トテトテ

漆黒は歩いていく

新八は理性を保つのだけが精一杯だったからだ

理性が無くなったら最後までヤっちまいそうな意気だったからな

さて左之はどうするのかな

最後までやったらただじゃおかねぇけどな

=左之篇=

「左之ぉー、来たよー」

「っ!おぅ、やっと来たか」

さっきと違いカッコイイ漆黒に左之は

「漆黒、その髪誰にやってもらったんだ?」

「新パッチだー、んんっ」

左之は新八に嫉妬したのか噛みつくようにキスをしてきた

「んんっ、はぁ、んっ、ぁ、んっ」

息をする暇をくれないくらい激しいキス

それなのに舌を絡めて来る

無意識にまた絡めてしまう

「んぁ、んんっ」

甘い声が微かにもれる

さすがに苦しくなって左之の胸板をたたく

左之は名残おしそうに口から離れる、また、銀の糸がツゥーとつたる

左之はそれから漆黒の胸に顔を埋める

「柔らけぇな・・・」

「っ!」

なんだか寂しそうに言う左之に漆黒は

左之の頭を優しく撫でる

「っ!?」

「どうしたの?左之、」

良いが少し覚めた

「・・・・俺っ、漆黒が俺の傍から居なくなりそうで・・・!」

「はいはい、大丈夫だよ、俺はココに居るからね」

「・・・・あぁ」

頭を撫でていると左之は寝てしまった

飲み過ぎてしまったのだろうか

寝顔は色気ムンムンな左之とは違って可愛い寝顔だった

フフフッ

笑いがこみあげてくる

畳に左之を寝かせ、一の所に行く

=一篇=

「一っ!来たよ〜」

「漆黒、早速酌をしてくれるか?」

一はなんだか残念そうな顔をしていたがまた元の顔に戻った

コポコポ

「ほい」

ゴクッ

「漆黒も飲むか?」

「え、、あ、うん」

一が飲めと目で訴えているような気がし、怖くなり、仕方なく飲むことにした

コポコポコポ

お猪口一杯に注ぐ、一

それを

ゴクッ

飲み干す、俺

何杯か飲んだら、また酔ってしまった

「ふぁー」

「フッ、漆黒は酒に弱いんだな」

「そんな事ないモン!」

「フッ」

ギュッ

「ほへ?」

一はいきなりきつく抱きしめてきた

「漆黒、もうどこにも行かないと約束してくれるか?」

「うん」

一の消えてしまいそうな声で酔いがだんだん覚めてくる

「そうか・・・」

「ごめんね、一、心配させて」

「大丈夫だ、だからもう行かないでくれ」

「うん、分かったよ」

一は安心したのか眠ってしまった

クスッ

可愛い寝顔

皆寝ちゃうんだな、酒に酔ったからなのか

それとも心配して最近しっかり睡眠をとっていなかったからなのか

さ、てーと最後は総司か
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ