紅キ桜、紫ノ桜

□外出許可!
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漆黒は何もない廊下で転びそうになった

倒れるっと思っていたが痛みはいつになってもこないので目を開けると総司の顔が近くにあった

「もう、ホント漆黒ちゃんはバカなんだから」

どうやら抱きとめてくれたらしい

「ハハハハ、いやなんか、嬉しくなっちゃってさ」

「その格好だから?」

「うん!」

「へぇー漆黒ちゃん、、エロいね」

「え!何が!?」

すると、チュッ

リップ音をたてて俺の唇から離れた

「あ、あう、ぃ、今・・!!」

「フフフッ美味しかったよ」

と言ってわざと自分の唇を舐める

今した行為が分かると顔が熱くなり、真っ赤になるのが分かった

「ほらこっち来て」

「う、うん」

手招きされたからしょうがなく行くと

スポッと腕の中に閉じ込められてしまった

「かわいい僕のお姫様つーかまえった」

「っ!!」

ダダダダダダダダダッ

「総司ぃぃぃい!貴様ぁぁあ!さっきから何をしている!」

「あ、一!」

一の所に行こうとしたが総司の腕の中に閉じ込められているため、動けない

「漆黒大丈夫か!待ってろ!」

と言ってポケットから布を取り出すと、ゴシゴシと俺の口を拭き始めた

「んんんっ、んっんん」

「今きれいにしてやるからな!」

何かメッチャ汗かいてるし・・・一

「もう大丈夫だよ!だから!ね?」

不服そうな顔を一瞬したが

「その着物とても似合っている、だが肌の露出は控えるんだ」

「はいはーい」

「あれ?一君千鶴ちゃんの腕試すんじゃなかったの?」

・・・・・・。は?

「あ、忘れていた」

「早く行きなよ、千鶴ちゃん待ってるでしょ?」

「あぁ」

「何やるんだ?一体」

「ん?見てからのお楽しみっ」

一を見ると千鶴と向かい合っている

「すまなかったな、では、始めるとしよう、遠慮は無用だ、どこからでも打ち込んでこい」

ん?千鶴と打ち合いすんのか?

「で、でも・・」

「その腰の小太刀は単なる飾り物か?」

「っ!そんな事ありません!刀で刺されたら斎藤さん死んじゃうんですよ?」

「ッフフフ、アハハハハハ、一君に向かって死んじゃうかもって不安になれる君は文句なしにすごいよっ、サイコーッ」

「ハハハハハハハッ、あー面白いな、千鶴は」

「二人とも笑う事ないじゃないですか!」

「でも腕前を示しておけば、君の外出を僕たちも真面目に考えるかもよ?」

「どうしても刀を使いたくないというなら峰打ちでどうだ?」

「お願いします!」

ふーん、決心は固いようだな

「・・・・・・やあぁぁぁあ!!」

カキィーンッ

カチャッ

さすがだな一

「っ!!」

「い、今何が・・・!?」

「フフッ驚いた?一君の入合いは達人級だからね」

「へっ?はっ!そんな!あの一瞬でっ!?」

俺にはよーく見えたけどね

「一君が本気だったら死んでるよ」

「士を誇れ、お前の剣には曇りが無い」

「えっ?」

「少なくとも外を連れて歩くのに不便を感じさせない腕だ」

ハハハッなるほどね・・・。千鶴を外に連れていく口実・・か

千鶴は平隊士よりも弱い、なのに優しいな

「一君のお墨付きかぁー、これってかなりすごい事だよ」

「あ、あの」

「巡察に同行できるよう俺達から副長に頼んでみよう」

「っ!ありがとうございますっ!」

「ただし逃げるようだったり、巡察の邪魔になるようだったら・・殺すよ」

目がきついぞ総司・・・

「ほら漆黒ちゃんも行くよ」

といって俺の腕を掴む

「はいはーいっと、で?俺はいつになったら一番組と一緒に巡察行けんの?」

「さぁ?でも千鶴ちゃんも行けるんだったら漆黒ちゃんも行けるんじゃない?」

「やったね!千鶴!」

「うん!」
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