殺し屋連載夢
□今日から始まる天国・地獄
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「ツナ、マフィアたちは制圧できたか?」
真っ黒な、如何にも高級車!って感じの車に乗せられる。
「うん、まあね。
規模は小さかったし、これならランボでも平気だったんじゃない?」
「でも、ランボじゃ見つけられねぇもんを見つけられただろ?」
そう先に車に乗っていた人が私を一瞥して言った。
「…リボーン、知ってたのか?」
帽子を被ってすらりとした背の高そうな男性。
でも、リボーンって…
「まさか、あのたまに学校にいた赤ちゃん?」
「ちゃおっす。これからよろしくな、名無しさん。」
車、運転してるし。
一体何歳なんだ……
「そうだ。働くならホームファミリーに連絡しないとね。」
沢田くんがポケットから携帯電話を出す。
「もしもし、名無しさん名無しさんさんのホームステイ先のお宅ですか?
先程、地元マフィアの抗争がありまして…残念ながら、どうやら巻き込まれてしまったようです。
非常に申し上げにくいのですが、ご遺体の確認の為、警察までお越し願えますか?」
―――え、死んだ?
「ええ、まことに残念ですが…」
口からでまかせとはまさにこのことか。
沢田くんはすぐに携帯電話を切って、私の見たことのない真っ黒な笑顔を向けた
。
「よし、これで働けるね。」
「いやいや、私死んじゃったじゃん!?
いや、死んでないけれども!」
「ああ、偽装するから大丈夫だよ。」
「"大丈夫だよ"じゃないよ沢田くんんん!!?」
なにをいけしゃあしゃあとぬかすか。
「なんでもする、って言ったよね?」
「………はい。」
「じゃあ最初の仕事は―――俺を"ツナ"って呼べ。」
「………はい」
なんて横暴な。
沢田くんってこんなに真っ黒だったかしら。
ミラー越しに見えるリボーンさんが笑ってるよ…
―――今日から始まる天国・地獄―――
(じゃあ屋敷に行こうか。)
(ちゃんと責任とってくださいよ。)