テニスの王子様・短編集♪

□オタクは神です。
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ハッキリ言おう。私はオタクだ。

そしてまたハッキリ言おう。

目の前の男、銀髪をちょろっと結った涎黒子、仁王は変態オタクだ。

私は普通にアニメオタクだ。

そして仁王は…。

仁「はぁ今日も素晴らしいほど美しいナリ。ハァ…ハァ…美羽ちゃんと丸井の絡み。」

「キモいから余所でやってくれないかなぁ?…確かに私はオタクだけど、格好いいキャラ居たら叫ぶけど。現実は見てるつもりだから。」

そうこいつは現実の…しかも身近な奴を自分の妄想に取り込んでしまうオタク…いやただの変態だ。

仁「まぁそんなこと言うんじゃなか。俺とお前の仲じゃろ。」

「どうゆう仲だ。勝手にまた考えてるだろう。」

仁「出会いは突然に…。ある桜が舞い落ちる学校の校門前…「あぁもう良いから。」…今からが良い所なのにのう。」

こいつは何かと妄想を展開してくる。

誤解のないように言うが、私は偶々入学式にサボって屋上で会っただけだ。

丸「おい、お前ら!!次移動教室だぜ?…ってまた仁王は妄想してるのか。」

仁王の変態妄想タイムは丸井まで知っている。…いっそのことテニスしてるときにキャーミャー言ってるファンクラブの人にばらせばいいのに。

「…丸井。私はオタクだがアニメ…二次元専門だ。お前に害はない。仁王とは同類じゃないからな。」


丸「それいってる時点で同類だぜぃ?(それに…害はある。)」

なんてこった。

仁「…ククッ…そして俺と美羽の間に丸井が立ちふさが…。」

「仁王はいい加減にしろ。」

そして自重しろ。




丸「…で今日は仁王何て言ってたんだよぃ。」

今は昼休み。唯一仁王から逃げれる時間だ。

元々丸井とは小学校の頃からの知り合いだったので一緒に飯を食っている。

桑「…あいつまたか。」

ジャッカルと共に。

因みに仁王は柳生と食べている。

余談だが仁王の本性を知っているのは真田、切原?と言う二年を除いた男子テニス部レギュラーと私だけだ。此処まで良く誤魔化して来れたと思う。

あいつはもう私たちの前ではオープンだから。(知ってる人以外には若干押さえている、若干。)

「ジャッカル。あいつはもう仁王じゃない、変態だ。…まぁまた私と丸井を妄想の世界で絡ませてたんだろう。」

授業中ずっと丸井と私の名前を小声で連呼してたからな。

あの「プリッ」や「ピヨッ」の言葉が役に立ったな。

丸「…(仁王の奴!俺の気持ちを知ってるのか知らないのか分かんないっつーの!!)」

桑「…頑張れ」

昼休みはまず仁王の報告会から始まる。

まぁ報告会と言っても仁王がどんな妄想をしていたかをなんとなーく言うだけだ。

丸「そもそもあいつ会ったときから妄想してたのか?」

そう丸井が言ったのに、

桑「あぁそれ俺も気になった。」

ジャッカルも重ねて言った。

「…あー…まぁ入学式にさかのぼるけど…。」

回想

「うわっ入学式とか怠い。」

そう言った私は屋上に行く決意をした。

in屋上

「あー…空は青い「プリッ」…んっ!?銀色じゃん。てか今の音何?」

謎に思った私は手に持っていた鉛筆を銀の空に投げた。

グサッ

仁「ピョオオオオオオ!!い、痛いナリ!」

そうその声こそ仁王だったのである。

それから仲良くなった私たちの話題になったのはアニメの事…、

そう最初は仁王は私と一緒のアニオタだと思っていた。

だが、それが覆されたのはある一言が原因だった。

仁「そういえば美羽ちゃんはツンデレそうじゃから…元気な奴と絡んだら最高と思うナリ。」

…………。

「…はっ?」

仁「元気ッ子が美羽ちゃんにかまい倒して段々と一線を引いていた美羽ちゃんが心を開き始め恋の予感が!!」

そこで確信したのだ。こいつは変態だと。

その後私は仁王を殴りその場を去ったのであった。



「分かった?要するに会ったときからだ。」

丸「あぁ分かった。…仁王がとてつもなく変態と言うことを。」

今の説明で更に丸井が仁王と一線を引いてしまったみたいだが私には関係無いことだ。

その後は普通に世間話をして教室に丸井と行った。

ガラッ…ドシャッ

教室に入るとき若干変な音が聞こえたが気のせい…
仁「痛いじゃろうが!!」

には出来なかったみたいだ。

「出てくんなよ仁王!!」

仁「無理な話じゃ。…ブンちゃんもなんか言ってくれ。」

丸「…出て来なくてもいいんじゃねぇか?」

仁「…酷いなり。」

こうやって落ち込んだ姿も何かを期待しながらの行動だともう私と丸井は理解している。

こいつが…手を差し伸べてくれるのを待っているということを。

仁「…手。」

案の定仁王はそういってきた。

「…仁王?」

そういいながら私は期待させるようにしゃがむ、

仁「…美羽…。」

仁王は私の行動に騙され感激しながらこちらに目を向けるが…。

ビシィ!!

仁「…ピッピヨォオオ!!!」

私と丸井がデコピンしたことによって仁王は息絶えた

(いや死んでねぇし)By桑原

「…ふぅ。丸井もう席に座ろうか。」

そういいながら座る私の後に続いて丸井も座った。

仁王は放置だ。

そして私と丸井の関係が大きく変わるのも此処
からだった
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