オタク心満載のトラッカー達

□第五代目 チーム奏者
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 馬を運び仕事が終わり友夏は愛車を行きつけのGSへ向かった。
 「仕事終わりは殆どと言っても良いほど霧美人を洗うの。今日も働いてくれてありがとうって。」


 バックで大型洗浄機に入れ、洗い終えると水を拭くため駐車スペースに車を止めた。
 「これで前を拭いてね。」
 原下はエリンにセルフの雑巾を渡しフロントを拭かせ、自分はリア周りで残った藁などを取りながら水を拭いた。
荷台の藁も綺麗にしてシーンデッキを拭きに行くついでにエリンの様子も見に行った。
 照明に照らされている愛車の前には長く黒い影が見えた。

しかし動かない。拭いている最中に何か見たのだろうか。

 はっ!と思い出す。



 …もしかしたらワンマンアンドンに気付いたのかもしれない…


 前に回るとエリンは雑巾を持ちながら立っていた。あのワンマンアンドンを見ながら…
 水拭きは胸アンドンのところまで終わっていた。
 どちらにせよ、いつかは話さないといけない事だと分かりきっていた。
 つい一、二分前に。
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