トラッカー日誌

□保護
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 王獣丸が会社に入ってきたのは電話が着てから16分後だった。聞き覚えのあるエンジンとマフラーの二重奏が構内に響く。
 秀也らが外に出たのと、王獣丸が助手席側を向けて停まるのがほぼ同時だった。一ノ瀬が小走りで出てきて助手席から女の子を担ぎ上げた。
 「……まあ猫だな…」
 と龍太。
 「……王獣丸さん…轢いちゃったんすか?」
 と輝己が。
 「やめてくれ、それだけは。会社の信用を落とす(笑)」
 三人で笑ってると、
 「は〜い手伝ってくんさい。かなり衰弱してるんで。」
 「…………はい……」
 三人は素直に従った。
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