トラッカー日誌

□目覚め
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 美代梨は目を覚ました。
 天井が…違う。そうだった。私は今家にはいないんだ。
 寝たまま辺りを見回す。
 片側から日が出て、電気の付いていない部屋も明るくなっていた。
 大きなガラス板なのかアクリル板なのか分からないけど机があり知らない雑誌が載っている。回りにはソファーが並べてある。
 寝てる所もソファーなのだろう。首を捻ると低い壁がすぐ横にある。
 首を戻し、向かい側に丸型の時計を見つける。
 7時02分。

 日光の出ている反対側の壁からかすかに足音が聞こえてきた。少し上体を起こした。次の瞬間扉が開かれた。

 入って来たのは自分と同い年のように見えた。男だった。
 「グリルうまく付くんかな〜?まあ工場長がうまくやってくれるか(笑)。…あれ?」
 頭を掻き、訳の分からない事を言いながら部屋に入ってきて、ふと私の事に気づく。
 「あっすんませんね。おこしちゃった?」
 私は慌てて否定した。
 「あっあのぅだっ大丈夫です。ちょっと前に起きてたんで」 「あそうぉ、なら良かった。あっお腹すいたでしょ!?いま持って来てあげるな」
 美代梨は戸惑いながら何か言おうとした時、再び扉が開いた。
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