ヘタリア
□デレデレ
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嫌だな。
何でこの人っていつもこうなの。
いつになったら卒業するの？
このデレ。
「おー、名無しさん可愛えやん」
「・・・」
親分は楽しそうに笑っていた。
私を自分の膝の上に乗せて、楽しそうに笑っていた。
何が楽しいのか分かりません。
少なくとも私は全然楽しくありません。
「さっすがベルギーやな！女の子の趣味よう分かっとるわ〜」
「・・・」
親分は私の髪に色んな髪飾りを付けては外し、付けては外してを繰り返している。
この髪飾りは、ベルギーが私の為に置いていった物なんだけど・・・。
予想以上に親分が食いついた。
「ほんなら次はコレやな」
「ねぇ」
「うん？」
「それ全部付けてみるの？」
私が指差した先には、髪飾りがまだ山のようにある。
あれを全部付け終えるまでシエスタはお預けなのだろうか。
「え〜ダメなん？」
「ダメとかじゃなくて、疲れるというか」
「寝ててええのに」
「ええわけあるか」
親分は少し残念そうに首を傾けた。
何が残念なのか理解できない。
「お、真っ赤なリボンあるで！」
「だから何だよ」
「付けてみよか」
「ちょ、やめて！もうダメ！」
私は全力でリボンを持つ親分の手を拒否した。
「えぇ〜何でぇ〜？」
「何でじゃない！」
「何が嫌なん？可愛くなって楽しいやん」
「確かに親分は楽しいかもしれないけど、私は疲れるの！」
「そんなん言われてもなぁ〜せっかくベルギーが置いてってくれたんに」
さっきからベルギーベルギーうるさいなぁ！
ベルギー可愛いよね！
分かるけど！
「・・・何でそんな怒っとるん？」
「は？」
「疲れた？」
「そうだよ、疲れたよ」
親分は、子供でもあやすように私の頭を撫でた。
「怒っとる名無しさんも可愛えなぁ」
「・・・」
デレるのもいい加減にしてください。
聞いてるこっちが恥ずかしいです。
やめないと親分にトマトあげないんだから。
デレデレ
（なーなー名無しさんー）
（うるさいっての！）