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□そして水を抱きしめる
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折原臨也は平和島静雄が嫌いだ。
死んでほしいと思っている。
自分の思い通りにならない化け物が憎くて憎くて。
そして時折、呼吸ができない。
静雄には死んでほしい。自分の手の平の上でもがけば良い。どうしようもない絶望を味わって、もう立ち上がれなくなって。俺を念って涙を流してほしい。
怪物は人間に愛されるはずがないんだよ。
彼は他のすべての人間と違う、化け物だ。
嫌い。大嫌い。
誰も君のことを愛していないんだよ。
ねえ、静ちゃん。
俺は憎んでるんだ。
思い通りにならなくてイライラする。モヤモヤする。ムカムカする。
君にやられた傷がね、治らないんだ。痛いよ。痛すぎて泣いちゃうんだよ。あはは、おかしいでしょ、あの折原臨也が枕を濡らすなんて。
ねぇ、静ちゃん。