二人 の 絆


□第02話「New friends」
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「オイ…大丈夫?
死んじゃってる?何とか言ってみろよババァ」


茶髪の少年はしゃがみ込み、
海水に浸かる知里をやや心配げに見下しながら眺めている。
しかし、目を覚ます気配はない。


「オーイ…起きろってば〜」


シィ――--…ン


反応なし。
顔を数回ペチってもピクリともしない。

すると、彼の脳裏には、


呼吸困難
窒息死……


「…仕方ないなぁ」


勝手な行く末が思い浮かんで来る。

少年は少し頬を赤らめながら、
辺りに人影がないのをササッと確認し彼女の顎を上げ、
覆い被さる様な格好をとる。


『……』


すると、だ。
身の危険を感じたのか
絶妙なタイミングで彼女の目がパッと開く。
途端に目が合い、お見合い状態に。


『……えっ』

「…起きたか」

『な、何か用…?』

「別に…」

『…えぇ――っと……』


顔を真っ赤にする知里と、
自分分のやりかけていた行為に、
凄く憎悪する少年。

しかし、何故か体勢は今だ変えない。


『…自分は今どういう状態なんですか…?
犯され中?
噂のレイプ犯…?』

「(レイプ犯ッ?)
いや…起きないから人工呼吸を…」

『こんな浅瀬で犯さ「違うってっ」


言葉を遮られて、彼女はムッとした顔で沈黙に浸る。
二人共またもやその体勢で硬直。


『(何なんだよ〜…
ガキにレイプされるとか嫌だよ。
いや、そう言うシチュも良いけど(←変態?)
でもどうでも良いから止め………!!…あぁッ!!!)』


その時、夢での事を思い出した。






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