二人 の 絆


□第03話「Sora' home」
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ソラ「こっちが俺の部屋」


2階の階段のすぐの所にソラの部屋がある。
そして、ソラはわざわざ戸を開け、
中を見せてくれた。


『ったね〜…』


中は物がゴチャゴチャと散乱していて、
ほとんど足の踏み場がない。


ソラ「煩いな!
知里の部屋もこんな感じなんだろ?」

『自分の部屋は、コレの数百倍は綺麗だった…ような気がする』

ソラ「嘘っぽいよ、
何かいかがわしい物が生えてそうだもん。」

『そんなもん部屋の中で生やす訳無いじゃん、
プチトマト位は栽培してるけど』

ソラ「トマト?家庭菜園か!意外と家庭的だな」

『嘘だけどね』


そう言うとソラは、はぁ?と、
大きなリアクションを見せた。

彼のウザ可愛い行動に、
次第に心が和んでいく。


『知里ンジョーク』

ソラ「何だ、それ…つまらん。」


彼女ははケケケッと奇っ怪な笑いをすると、
ソラの部屋を後にした。

心の中で今度ソラの部屋を漁ってやろうと決心し、
与えられた自分の部屋に入る。


電気を付けるとそこにはベッドと、
カーテンの閉まった窓、
真ん中に机と壁際に本棚と言う、
質素な造りになっていた。


『(結構あっさりした部屋だなぁ…)』


そう思いながらベッドに腰を掛け、
カーテンと窓を開けと、
外は既に薄暗くなっていた。


『月が綺麗だな…』


山の上に美しく昇り始めている月を見ながら、
今日一日の事を思い出しす。
月の暖かさが、心にジンとしみる。


『長い一日だった…』


ふぅっと息を吐いて、
ベッドに横になる。

英子の逆ナンを止めていたのが、
凄く昔の様な気さえする。

それくらい、今日一日で色々な事が起こった。


『(このまま…どうなるんだろ…帰れるのかな……
……あ…ヤバい眠ッ…)』


目を閉じて考えていると、
激しい眠気に襲われる。
そして、いつの間にか眠ってしまった。






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