Mr,FULLSWING
□鬼ヶ島
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沢「…いや、そんな一言で片付けられたら話終わるから、婆さん」
凪「誰が婆さんじゃいボケェ、私にゃあ凪っちゅう可愛らしい名前があるんじゃい!!
良いからさっさと川行ってこい腐れジジイ」
沢「…はい、お申しの通りに…」
昔々ある所に凪婆さんと沢松爺さんがいたそうな
今日も又、爺さんは山に芝刈り、川に洗濯をしに、婆さんは家でゴロゴロしていました
芝刈りの帰りに川で洗濯をする爺さん
沢「あぁ〜あ、何で俺いつもあのババアの言いなりにならなきゃいけねぇんだよクソが。早く死んじまえよあの………ん?」
爺さんが必死に愚痴っていると上の方から大きな桃がドンブラコ〜ドンブラコ〜と流れてきました
沢「何なんだよあのババア、いつか飯に水銀でも混ぜてやろうか?」
しかし無視した為、下の方へ流れていってしまいました
沢「さぁーて、洗濯も終わったし、クソババアの元へでも帰るかの………を?あれは?」
洗濯を終え帰ろうとしていると、今度は上の方がドンブラコ〜ドンブラコ〜とタコツボが流れてきました
沢「よっこらしょっと……あぁ〜重てぇなコレ」
やっぱり又無視し、又もやタコツボは下の方へ流れて行ってしまいました
しかーし!!
凪「コラァ待てやクソジジイ!!何タコツボが流れよんのに何無視しとんじゃ馬鹿が!!」
中には凪婆さんが詰められていました
婆さんは中にあったのか、棒を上手く使って川を逆流しています
沢「ば、婆さん!!てか、何でそこに!!?」
凪「あぁ、暇だから散歩してたらデカいタコツボが流れててな、とりあえず中に入ってみたって訳よ」
沢「何で入るの!!?」
凪「それよりジジイ、コレを見ろ」
婆さんの上げた片手には、赤ちゃんが……
『おぎゃぁおぎゃぁ!!…あ〜かったり〜喉潰れる』
凪「可愛いだろ、飼うぞ」
沢「かったり〜とか言ってんだけど!!?その赤ん坊
しかも飼うって人間だと思ってねぇ!」
しかし爺さんの意見も虚しく、タコツボの中の子を育てる事になりました
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