君に恋焦がれる

□君の声が
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君の声が








「おいチャイナ、遊びに来たぜ。」

「なんだサド。お前いっつも銀ちゃんとかいない日ばっかりに来るネ。」

ソファーで足をぶらぶらさせながらテレビを見ているお前はやっぱり一人だった。

そうだよ。

お前が寂しそうなときに来てやってんだ。

「なんでィ。今日も旦那居ないのか。」

本当は知ってることを知らぬ振りしてお前の向いに座る。

「銀ちゃん今日はパフェが安い日だって言って出て行ったヨ。」

放送されている、さもつまらなそうなアニメを一心に見つめていた。

「そーか。・・・ほれ、差し入れだ。」

大量に買ってきたすこんぶの袋を差し出すと、素直に嬉しそうなお前の笑顔。

「たまにはいいことするアルねサド!」

「俺はいっつもいい奴でィ。」

がさがさと袋からすこんぶを出し、食べ始める。

「それと、俺の事サドって呼ぶのやめろィ。総悟って名前があんでィ。」

テレビから少し視線をずらして、俺を見た。

「アリガトな、総悟。」

そう、笑顔が見たかったんだ。

お前の声が、聞きたかったんだ―

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