君に恋焦がれる
□花歌日和
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「・・・・何でィ。お前いっつもそこにいるな。」
ベンチに向かって俺がそう話し掛けると、ベンチから聞こえていた澄んだ鼻歌が途切れる。
「お前もネ。仕事はどうしたか?リスとトラにされたか?」
彼女はベンチの真ん中にドカッと座っていて、俺が座るスペースは無いように思える。
でも何だか知らないが、いつも俺が座ろうとすると妙に端っこに寄った。
そんな可愛げの無い行動にため息をついて、彼女の言ったことを正す。
「それを言うならリストラでィ。」
花歌日和
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