†Short†
□復讐の花
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魏での生活は、そんなに悪いものではなかった
君主の曹操は私を簡単に入れ、他の人達も普通に声を掛けてくる
でも私は人が苦手だった
私の態度に嫌みを言ってくる人もいるけれど、そんなことはどうでも良かった
私の一族が滅んだ後、あいつの父親は曹操率いる軍に殺され、曹操を憎み、復讐に燃えていることを聞き、ここにいればいずれ会える機会があると思ったから
その為に此処曹魏を利用させてもらったに過ぎない
そうすれば、戦場であいつの首を殺れる
乱世なんてどうでも良かった。私の中の乱世の元凶は馬超……
それだけを願い、望み、あいつに会ってこの手で復讐を果たすのを夢見ながら日々を過ごした
復讐しか生きがいのない私に、その思いは日に日に段々と重く、麻痺していくような感覚を起こさせた
思うあまり、もう彼以外何も考えられなくなってしまった
彼の顔、姿、声…
その全てが鮮明に頭に浮かび上がり、決して消えない
食事をしても、酒を飲んでも、何をしていても、飢えはおさまず、全然足りない
そう、この思いはまるで……恋
恋にも似た感覚だった
彼の全てが欲しい
その全て、命さえも、私のものに
他の奴らになんて絶対渡さない
私は自身の中で、何もかも壊れていくように感じていた
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