雪の守護者到来
□標的01
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ここは日本。並盛町。
正午もすぎ真上から少し傾いた太陽が澄んだ青空で輝いている。良く晴れた日…。
ふわりと心地のよい風が少女の淡いピンク色の髪を弄びながら通り抜けた。
『これが日本の、私の家か』
透き通ったソプラノの声。
腰まである淡くてキレイなピンク色の長い髪。
クリッとした、まるで海を映しているかのようなアクアマリンの瞳。
まだ幼さが残る顔は手足とともに白く、遠目から見ると人形のようだ。
ふわっとなびく風に弄ばれる髪の間から見える耳には蝶を模ったピアスが光っていた。
(うん、日本の家もいいね)
少女は横にグレーの小ぶりなスーツケースを置き、少々大きめな家を見上げる。
そんなところに黒いスーツを身に纏い、黒い帽子を深く被った小さな赤ん坊が少女に近づいた。
「どうだ、日本の家もなかなかだろ」
『はい、とても気に入りました。リボーンさん』
「ふ、相変わらず元気そうだな、水亜」
赤ん坊の名はリボーン。
身なりは赤ん坊だが、最強マフィアである。
くりんと丸まっているもみあげと大きなたれ目が特徴的だ。
リボーンは少女、水亜の新居と見られる家の門にピョンと飛び乗った。
「リボーン!」
少し、他愛のない話をしていると
横の方から少し高めの男の子の声が聞こえてきた。
振り向くとそこには、茶色の髪をした男の子と黒髪の男の子と銀髪の男の子3人が話をしていた2人のもとに駆けてくる。
リボーンを呼んだのは茶髪の男の子だ。
「お、ツナか。山本と獄寺も一緒だな」
「その子は?」
リボーンは3人に気付くと塀から飛び降り、水亜の隣へ移動した。
ツナと呼ばれた彼は、リボーンの隣にいる水亜に視線を向けながら問いかける。
するとリボーンはニっと口の端を吊り上げた。
「丁度いい。水亜、中に入れ」
『はい』
(…多分、この人たちがボンゴレの守護者だ)
リボーンに案内されたのは1本の道路を挟んだ隣の家。
「おめーらも突っ立ってねーで入れ」
状況を呑み込めてない彼ら3人にリボーンは中に入るように促した。
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