雪の守護者到来
□標的02
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他愛のない話をしながらしばらく歩いていると、学ランを身に纏った人が校門の傍にいるのが見えた。
確かにそこは並盛中の校門なのだが、並盛の制服は学ランではなくブレザーであって
水亜は混乱…までは行かないが、少々疑問に思っているようだ。
「雲雀じゃねーか?」
「点検日じゃないのに…なんだろうね」
ツナは内心、何でいるのー!?とシャウト。
そんな中、学ランを着た1人が水亜たちに近づいた。
黒で少し猫毛な髪に紫を帯びた切れ長の黒い瞳…。
どことなく、他の人とは違う雰囲気を醸し出している。
「君、見慣れない顔だね。その髪は校則違反だよ」
『あ…すいません』
切れ長の瞳に捕らえられ、いきなり声を掛けられた水亜は少し戸惑いながら謝る。
彼女の髪は生まれつきの毛色であり、染めているわけではないのだが…
まぁ、それを知らない人ならば誰でも染めていると思うだろう。特にここは日本なので余計にだ。
「ちゃおっす雲雀」
「…赤ん坊」
リボーンは乗っていたツナの肩から校門の上に飛び乗った。
「見逃してやれ。こいつの髪は生まれつきだぞ」
「…赤ん坊が言うなら見逃してあげるよ」
リボーンの言葉を聞いた雲雀は、鋭くしていた目つきをほんの少しだけ和らげた。
雲雀のその言葉に、黒に髪を染めようか、と密かに思っていた水亜はその考えを止め、どうも。と呟いた。
「君、名前は?」
リボーンの方を向いていた雲雀は水亜に視線を戻し尋ねる。
『聖水亜です』
「そう、じゃあ君が転入生…じゃあついて来て」
雲雀はそれだけ言うと、校舎に向かって足を進めた。
呆然と立っているツナ達に水亜はハっと急いで話しかける。
『じゃあ皆さん、後ほど…』
そう言って水亜は少し先を行く雲雀のところまで駆け寄った。
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