雪の守護者到来

□標的04
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――放課後




「昼休みは水亜ちゃんがいなかったらどうなってたか…ありがとね」

『え?私何もしてませんよ?』




そんなお礼を言われるような事

した覚えないんだけど…?




雲雀が恐ろしいことを

まだ知らない水亜には

ツナの言葉が理解不能だった。

暫く帰路を歩いていると

前方から不気味な声が聞こえてきた…




「クフフ…」

「その声は!」

「お久しぶりです。ボンゴレ」




サァァ…


声が聞こえたかと思うと

何もなかった景色に霧が現れ

人影が映る。




「む、骸!?」




いつもの事ながら

神出鬼没で突然現れる骸に驚く。

霧が晴れると

黒曜中の制服を着た3人組が…

その中の骸と呼ばれた人が

少し歩み寄る。




「クフフ。守護者が増えたって聞いたんで来てみたんですよ…貴女が雪の守護者ですか?」




骸は水亜に視線を向けながら問いかける。

すると水亜も1、2歩前に出た。




『はい。聖水亜って言います。霧の守護者さんですよね?宜しくお願いします』

「こちらこそ。僕は六道骸と言います」




六道……

確かヴィンディチェの牢獄に

入れられたって聞いたけど…

この感覚は幻覚?




自己紹介を終えた水亜が手を出すと

骸はニコリと笑い握手をした。

骸の少し後ろにいた2人組みも

骸の元へ歩み寄る。




「骸さん!ボンゴレと何話してるびょん」

「新しい守護者さんにご挨拶をしていただけですよ。犬たちも自己紹介して下さい」




すると特徴的な容姿と口癖の犬が

水亜に近付いた。




「俺、城島犬だびょん」




その犬に続いて白い帽子を被った千種も

ダルそうに挨拶をした。




『お2人とも宜しくお願いします』




水亜がお辞儀をすると

骸たちのところに霧のようなものが再び現れた。




「じゃあ今日はこの辺で失礼させてもらいます。クフフ…Arrivederci.」

『Ciao.』




―――――……




深くなった霧が晴れると

骸たちの姿はなくなっていた。




「ホント、神出鬼没な奴等だよな〜」




そんな事を笑い合いながら話していると

曲がり角に差し掛かる





「じゃっ俺もこの辺で失礼します!」

「うん。明日ね」




―ダッ

獄寺はその曲がり角を

駆け足で駆けて行った。

その姿を見送ったツナは

アハハと笑いながら言葉を放つ。




「なんか、嵐が去っていったって感じだね」

「嵐の守護者だからな!」

「いや、そーゆーことじゃなくて…まぁいいや」




意味の分かってない山本に

ツナは苦笑いをする。

水亜は微笑みながら

ツナが言いたかったことを山本に伝えた。




「あ、そういうことか!」





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